第8回全日本大学選手権大会:3地区予選レポート
2017/03/29
【プレイバック2016】
2016年に全国各地区で開催した行事の内から、一部を振り返っていきます。
第8回全日本大学選手権大会:3地区予選レポート
2016年11月5日(土)に、東京都(江戸川区)・江戸川区臨海球技場にて、第8回全日本ラクロス大学選手権大会予選・三地区大会を行った。
本大会は、東北・中四国・九州三地区の男女各優勝校が出場し、大学選手権大会・本戦の出場枠(男女各1枠)をかけて戦う。出場チームは、<男子>東北大学・岡山大学・九州大学、 <女子>東北大学・岡山大学・西南学院大学 となった。西南学院大学以外は全て昨年と同じ顔ぶれとなり、三地区大会においては常連校ばかりとなった。
第1試合
女子:西南学院大学vs東北大学 3-6 東北大学勝利
男子:岡山大学vs東北大学 6-6 引き分け
第2試合
女子:岡山大学vs西南学院大学 8-5 岡山大学勝利
男子:九州大学vs岡山大学 6-10 岡山大学勝利
健闘を見せた西南学院大学と九州大学だったが、第2試合までの結果で予選大会1位の座は、東北大学・男女、岡山大学・男女に絞られた。そして1位の座は全て第3試合の結果で決まることとなった。
第3試合
女子:東北大学vs岡山大学 10-6 東北大学勝利
男子:東北大学vs九州大学 11-7 東北大学勝利
女子の試合、残り11分の時点で9-3の東北大学リード。だがここから岡山大学の怒涛の巻き返しが始まる。ラスト3分を残して3点を追加し、9-6まで詰め寄った。岡山大学の逆転劇があるかもしれない、という予感が会場に生まれ始めた時、東北大学が執念の1点を決めた。そのまま試合終了となり、東北大学が全日本大学選手権1回戦への切符を手に入れた。
女子最終試合の後半、岡山大学が追い上げを見せていた15:20に、男子の最終試合・東北大学vs九州大学が始まった。接戦が繰り広げられる中、9-5の東北大学リードで4Qを迎える。
男子は第1試合の岡山大学vs東北大学が引き分けだったため、1位の座は得失点差争いになった。このままの点数で試合が終わるか、もしくは九州大学が勝てば岡山大学が1位。東北大学がここから2点以上決めて点差を5点に広げたら東北大学の勝利。スコアが10-6で終わった場合は、岡山大学・東北大学による抽選で1位が決定、という緊張感が高まる試合運びとなった。
4Qが始まって3分、九州大学が点を決め9-6。そこから点が入らないまま時間が過ぎ、ラスト6分になった時、東北大学が1点追加し、10-6。抽選の可能性が高まった矢先、九州大学が1点を追加し10-7。得失点差でリードした岡山大学が喚起に沸いた。だが、その直後に、東北大学が1点を決めた。そのまま試合終了となった。スコアは11-7。勝ち点・得失点差で2校が並ぶ中、総得点で1点上回った東北大学が全日本大学選手権1回戦へと駒を進めた。
勝利を収めた東北大学・男子であったが、試合終了後、意外にもそこには泣き崩れる選手の姿があった。全日本大学選手権での勝利を目標に掲げる彼らにとって、やっとそのスタート地点に立てた安堵感からであろうか。
「何故三地区のチームは日本一を目標に掲げないのか」、そんな言葉を良く耳にする。彼らは決して妥協で目標を下げているわけではない。何度もこの舞台に立ち、そして何度も何度も夢半ばに破れ、その壁を越える難しさを痛いほど思い知る。だがそれと同時に「勝てる」という確かな手応えも感じ、また一年間、全日本大学選手権の舞台を目指すのである。
三地区大会を戦い抜く選手たちを見て、彼ら・彼女らにとっての全日本大学選手権は、ただ憧れるだけの舞台では決してないと思った。彼ら・彼女らにとってのゴールは、全日本大学選手権で戦うことではなく、もっと上の目標に置くことができると感じている。本気で「日本一」を目指すチームが、この中から現れる日もそう遠い未来ではないと期待させられる一日となった。
Text by 三地区予選大会実施本部・山田みどり(日本ラクロス協会事務局中四国地区内学生連盟顧問)
Photo by 日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満、同企画部長・保坂光信
2016年に全国各地区で開催した行事の内から、一部を振り返っていきます。
第8回全日本大学選手権大会:3地区予選レポート
2016年11月5日(土)に、東京都(江戸川区)・江戸川区臨海球技場にて、第8回全日本ラクロス大学選手権大会予選・三地区大会を行った。
本大会は、東北・中四国・九州三地区の男女各優勝校が出場し、大学選手権大会・本戦の出場枠(男女各1枠)をかけて戦う。出場チームは、<男子>東北大学・岡山大学・九州大学、 <女子>東北大学・岡山大学・西南学院大学 となった。西南学院大学以外は全て昨年と同じ顔ぶれとなり、三地区大会においては常連校ばかりとなった。
第1試合
女子:西南学院大学vs東北大学 3-6 東北大学勝利
男子:岡山大学vs東北大学 6-6 引き分け
第2試合
女子:岡山大学vs西南学院大学 8-5 岡山大学勝利
男子:九州大学vs岡山大学 6-10 岡山大学勝利
健闘を見せた西南学院大学と九州大学だったが、第2試合までの結果で予選大会1位の座は、東北大学・男女、岡山大学・男女に絞られた。そして1位の座は全て第3試合の結果で決まることとなった。
第3試合
女子:東北大学vs岡山大学 10-6 東北大学勝利
男子:東北大学vs九州大学 11-7 東北大学勝利
女子の試合、残り11分の時点で9-3の東北大学リード。だがここから岡山大学の怒涛の巻き返しが始まる。ラスト3分を残して3点を追加し、9-6まで詰め寄った。岡山大学の逆転劇があるかもしれない、という予感が会場に生まれ始めた時、東北大学が執念の1点を決めた。そのまま試合終了となり、東北大学が全日本大学選手権1回戦への切符を手に入れた。
女子最終試合の後半、岡山大学が追い上げを見せていた15:20に、男子の最終試合・東北大学vs九州大学が始まった。接戦が繰り広げられる中、9-5の東北大学リードで4Qを迎える。
男子は第1試合の岡山大学vs東北大学が引き分けだったため、1位の座は得失点差争いになった。このままの点数で試合が終わるか、もしくは九州大学が勝てば岡山大学が1位。東北大学がここから2点以上決めて点差を5点に広げたら東北大学の勝利。スコアが10-6で終わった場合は、岡山大学・東北大学による抽選で1位が決定、という緊張感が高まる試合運びとなった。
4Qが始まって3分、九州大学が点を決め9-6。そこから点が入らないまま時間が過ぎ、ラスト6分になった時、東北大学が1点追加し、10-6。抽選の可能性が高まった矢先、九州大学が1点を追加し10-7。得失点差でリードした岡山大学が喚起に沸いた。だが、その直後に、東北大学が1点を決めた。そのまま試合終了となった。スコアは11-7。勝ち点・得失点差で2校が並ぶ中、総得点で1点上回った東北大学が全日本大学選手権1回戦へと駒を進めた。
勝利を収めた東北大学・男子であったが、試合終了後、意外にもそこには泣き崩れる選手の姿があった。全日本大学選手権での勝利を目標に掲げる彼らにとって、やっとそのスタート地点に立てた安堵感からであろうか。
「何故三地区のチームは日本一を目標に掲げないのか」、そんな言葉を良く耳にする。彼らは決して妥協で目標を下げているわけではない。何度もこの舞台に立ち、そして何度も何度も夢半ばに破れ、その壁を越える難しさを痛いほど思い知る。だがそれと同時に「勝てる」という確かな手応えも感じ、また一年間、全日本大学選手権の舞台を目指すのである。
三地区大会を戦い抜く選手たちを見て、彼ら・彼女らにとっての全日本大学選手権は、ただ憧れるだけの舞台では決してないと思った。彼ら・彼女らにとってのゴールは、全日本大学選手権で戦うことではなく、もっと上の目標に置くことができると感じている。本気で「日本一」を目指すチームが、この中から現れる日もそう遠い未来ではないと期待させられる一日となった。
Text by 三地区予選大会実施本部・山田みどり(日本ラクロス協会事務局中四国地区内学生連盟顧問)
Photo by 日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満、同企画部長・保坂光信
記事一覧
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