2011年22歳以下女子日本代表・第3回活動レポート(2011年2月19日~20日)

2011/04/11

2月19日(土)に東京・大井ふ頭中央海浜公園第二球技場で、20日(日)に東京・駒沢オリンピック公園第一球技場にて
22歳以下女子日本代表(以下、U22女子)の第3回練習会が行われました。

U22女子(2011.2.20)U22女子(2011.2.20)

練習を終えて、コーチ陣に話を聞きました。

◆U22女子の練習会はまだ3回ですが、選手の声の出し方、プレイからはチームとしてのまとまり感が感じられました。
ヘッドコーチとしての手応えはいかがですか?


長岡ヘッドコーチ(以下、長岡HC)
長岡ヘッドコーチ

『「仲間の為に頑張れる選手に!」と言う事は、チーム創りをして行く上で私が大切にしている事でもあり、
とにかく第1回目の練習会からしつこくそれを伝えています。
練習の中でも、「1人ではなく仲間」を意識したメニューを取り入れています。
そんな甲斐もあり、少しずつですが、「チーム」としてのまとまりが出てきていると思います。』

◆7月のアジアパシフィック大会(ASPAC)での目標はもちろん優勝だと思いますが、
それ以外に選手に期待することを教えて下さい。


長岡HC
『「世界と戦う為に新しい事にチャレンジする勇気を持つ事」
「2013・2017年ワールドカップに出場、そしてメダルを獲る選手への成長」
「選手としても人間としても真似したくなるような選手」
この3つを期待しています』

◆松井アシスタントコーチ(以下、松井AC)は今回代表チームのコーチは初めて、ということですが、
大学チームのコーチと代表チームのコーチでは何か違いはありますか?


松井AC
松井アシスタントコーチ

『コーチをする上で一番大切にしていることは、私も全力、ということです。
学生が自分のチームを強くする為に頑張るのは当然ですが、コーチの私も全力で熱く頑張る事が重要だと思っています。
今回U22女子日本代表のコーチをするということで世界における日本の地位を上げる、
日本のラクロスのレベルを上げる為のコーチングをしますが、私の信念は変わりません。
勝ちたい、上手くなりたいと思う選手達のサポートを全力で行います。
だから選手達には全力でぶつかってきてほしいと思っています』
 
◆過去2回ワールドカップにも出場され、今も現役でプレイを続けているわけですが、
代表選手の先輩として今回のU22女子代表選手はどう見られますか?


松井AC
『私が初めてワールドカップに出たのは大学4年生でしたが、私が学生の時はもっと図々しかったと思います。
コーチが言ったことはもちろん聞きますが、常に疑問を持ってプレーしており、
これ何の意味があるのかな?とか、ここを強みにすればこのチームにおける自分の位置が確立していけるな、
などと考えていました。

私の出番は選手達が決定することに困った時で、最終手段だと思っています。
選手達には自分達で状況を把握し、判断し、発信してほしいと考えています。
そういう選手が増えることで日本は強くなると思います。
これからも貪欲に、一緒に頑張りたいと思います』


◆浅井アシスタントコーチ(以下、浅井AC)は 松井AC同様代表チームのコーチは初めて、ということですが、
実際代表チームのコーチをやってみての率直な感想をお聞かせ下さい。


浅井AC
浅井アシスタントコーチ

『代表チームはもちろん、コーチをすること自体が私にとっては今年が初めてです。
 (※今年から、関西の大学チームでコーチを実施している)
分からないこともたくさんあるので、自分自身教える立場でもあるけれど、学ぶこともたくさんあります。
選手たちも代表選手として召集されるのが初めての選手が多いので、分からないことがたくさんあると思います。
たった月2回の練習会で7月までには1つのチームとしてまとまるということは本当に難しいので、
選手達同士もっともっとコミュニケーションを取ってこの活動に参加してほしいと思います』
 
◆代表チームというと、関東圏の選手が多くなっており、関東以外の選手からは少し遠い存在にもなりがちですが、
その中で、浅井ACは関西出身の選手としても活躍されています。
ぜひ関東以外の選手に向けてアドバイスなどありましたらお願いします。


浅井AC
『「環境が関東より悪い」そう思ってる人っていっぱいいると思います。
でも、環境が悪い中でやってきた人にしか分からない苦労や努力はたくさんあるはず。
それは経験した者にしか分からない。
環境に恵まれてる関東の選手たちにはわからないことがいっぱいあるはずです。

代表選手になりたいなら、まずは自分の地区でNo.1 player、そしてOnly one playerになるべき。
「No.1 playerだから取れるボール」があるのではなく、「No.1 playerだから取らなければならないボール」がある。
そういうプレッシャーを抱えながら試合を積み重ねる選手は絶対に強くなれると思います』


練習中からそれぞれ強い「信念」を持って選手に伝え続ける姿勢が、3人のコーチ達に共通している点だと感じました。
この3人の若きコーチ達から伝えられる言葉を、選手達がしっかりと自分のものに出来た時、
本当の「日本代表チーム」が出来上がるのでしょう。


   ■ フォトギャラリー(U22女子日本代表)はこちらから


Photo by:日本ラクロス協会広報部・鹿内映里
Text by:日本ラクロス協会広報部・頃安悠子