2014男子世界選手権・第4戦(カナダ戦)
2014/07/15
7月14日(10日目)
午前中のミーティングでは、昨日のUSAを相手に勝負ができていた所はどこかを振り返りながら、そしてその後の大一番イングランド戦を見据えて、カナダ戦の戦い方を話し合いました。
7月14日(月)のスケジュール
・朝食
・ミーティング
・昼食
・移動
・補食
・vsカナダ (Blue Division第4戦)
・ミーティング
・夕食
・ケア
寮に帰った後は、コーチ陣がスカウティングしたイングランドチームの情報を元に詳細なミーティングが行われました。
大久保ヘッドコーチからは
「一番の敵はイングランドではない。この『世界大会』。9日間で8試合というこの大会である。これからも厳しい戦いしかないが、
この大会に飲まれることなく、これまでの試合の中で得た自信を元に、強く戦い続けなければならない」
という話がありました。
選手達は4試合を終え、心身ともに疲労がたまっています。
しかし、明日からはこれまで以上に厳しく激しい戦いが続きます。まだやっと折り返し地点。
明日は最大の正念場、Blue Divisionで0勝4敗同士の戦い、イングランド戦。
日時:2014年7月14日(月) 17:00試合開始
日本代表(白) vs カナダ代表(赤)
スコア
得点者
昨日までの天候とは打って変わって、快晴で現地時間、14時に試合が開始された。
この突き抜ける青空のように、日本代表も雲間を抜けることができるのか。
対するカナダ代表は、前大会2位と昨日のアメリカ同様タフな試合になることは間違いない。
そんな心配をよそに試合開始の整列で日本はカナダより早く整列して相手を待つ形に。選手たちの心は戦う準備が出来ていた。
第1Q
試合開始。
戦う準備は出来ているも、試合開始から7分で3連続失点。強い仕掛けから、いつでもパスを出せる状態でいるカナダ人はどのような狭いコースにもパスを通してきて決定機を逃さない。
1Q10分、ゴールに入った#1・篠原が全体に声をかけボールを奪う体制を立て直す。相手のミスを誘うプレッシャー、篠原のセーブで流れを断つ。
日本の攻撃になると、昨日パワープレーで突き飛ばされた、#13・岩野も勇気あるカットインでディフェンスを崩すなど、日本ボールが続く。残り2分。#7・池川がゴール裏でボールを持ち、相手を振り、ゴール前にカットインをしてきた、アンドリューがビハインドでシュート。鮮やかに決まり、1点を返す。
しかし、終了間際に失点を許す。ディフェンス面で確かな手ごたえを感じつつも、カナダのゴールを破るのは難しい。
1-6で1Qを終える。
[左:ゴールを守る#1・篠原/右:シュートを狙う#20・アンドリュー]
第2Q
流れを日本のものにするため主将、#19・水田がインターセプトをする。前線の#9・継らにボールを供給し、クウォーターのファーストシュートを放つがインドアラクロス仕込みのカナダゴーリー(#37)の鉄壁を破ることは難しい。
[左:インドアラクロス出身のカナダゴーリー(#37)の守るゴールに迫る#5・畑田]
だが、直後のファーストブレイクから日本の流れを作ったのは篠原のナイスセーブだ。#26・谷嶋らがクリアしてゴールに向かう。この姿勢がファールを誘い、フラッグダウン。エキストラマンオフェンスとなる。リスタート直後、カナダ人にも有無を言わせない縦振りで日本の2点目をゴールに叩き込んだのは#11・忠平だった。
#18・佐保田も若手のプレーに応えるために相手の厭なタイミングでプレッシャーをかけミスを誘った。カナダボールになってもディフェンス中に声が途切れることはなかった。その後、選手間の連携が高まりディフェンスが対応できる部分も増えてきて、攻撃に繋げられるチャンスが多くなる。1Qと同じ点差ではあるが、攻守ともに前向きな姿勢が相手を嫌がらせていることは間違いなかった。
[左:追加点を決めた#11・忠平/右:#18・佐保田]
第3Q
開始3分、3Qから入った服部がシュートボールを追い日本ボールとする。攻撃回数は増えつつあるが、カナダはゲームを自分たちのものにするためボールをゆっくりまわし始める。じっくり攻めるカナダに審判から攻めるようにとストーリングの警告が出る。するとすかさず、わずかな仕掛けから精度の高いパスで得点を重ねてくる。耐えるクォーター。
4失点するも、18分。ディフェンスがボールマンに悪い状態を作らせるよう連携し、水田がインターセプトする。得点に繋がらないが日本の攻撃回数が増える兆しが見えてきた。
[左:ボールマンにプレッシャーをかけるディフェンス陣/右:ボールを奪う#22・星]
[左:#9・継/右:#7・池川]
第4Q
ゴーリーも10人目のフィールドとして動きゴールを目指すために、#30・安藤を起用。また、#27・畠山もディフェンスに入る。もちろんそれでも、ディフェンスの連携は落ちることはない。誰が入ってもパフォーマンスが落ちないチーム、それが3戦を闘い終えた日本代表だった。
[左:#30・安藤/右:チェックをする#27・畠山]
残り8分。攻め手を欠いたカナダ代表のシュートをセーブ。奪うのは得点を取るためと、前線にボールを供給。相手は守備の準備が出来ていなかった。相手の視野を変えるためのパス交換が行われ、#3・関根から、継にボールが渡りシュート。得点となる。
その後、ピッチにいる誰もが気を抜かなかった。通されたらすべての流れをもっていかれてしまうパスをギリギリで触る水田、それに答えるべく関根もライドでボールを激しく追った。
残り20秒。弘中から安藤、継に渡ったシュートは辛くもセーブされてしまう。
試合終了。更なる得点は明日にお預けとなった。最終スコアは3対20。
[左:#12・岡部/右:シュートを放つ#9・継]
大接戦で日本の可能性を見せたオーストラリア戦。イラコイ、アメリカ、カナダと大きく突き放された3連戦。厳しい戦いを終えた代表は精神的にも肉体的にも限界が来ているだろう。しかし、チームが成長していることを会場で、日本で観戦している人々は知っている。それでも闘わなくてはいけない。試合は続く。
では、このチームを支えるのは誰か。23人とスタッフたちだけだろうか。今こそ日本代表には大きな声援が必要となる。明日のイングランド戦、日本ラクロスの真価が問われる。
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Text by:日本ラクロス協会事務局次長補佐(関東地区)・浅井威宏
Photo by:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満
午前中のミーティングでは、昨日のUSAを相手に勝負ができていた所はどこかを振り返りながら、そしてその後の大一番イングランド戦を見据えて、カナダ戦の戦い方を話し合いました。
7月14日(月)のスケジュール
・朝食
・ミーティング
・昼食
・移動
・補食
・vsカナダ (Blue Division第4戦)
・ミーティング
・夕食
・ケア
寮に帰った後は、コーチ陣がスカウティングしたイングランドチームの情報を元に詳細なミーティングが行われました。
大久保ヘッドコーチからは
「一番の敵はイングランドではない。この『世界大会』。9日間で8試合というこの大会である。これからも厳しい戦いしかないが、
この大会に飲まれることなく、これまでの試合の中で得た自信を元に、強く戦い続けなければならない」
という話がありました。
選手達は4試合を終え、心身ともに疲労がたまっています。
しかし、明日からはこれまで以上に厳しく激しい戦いが続きます。まだやっと折り返し地点。
明日は最大の正念場、Blue Divisionで0勝4敗同士の戦い、イングランド戦。
日時:2014年7月14日(月) 17:00試合開始
日本代表(白) vs カナダ代表(赤)
スコア
チーム
|
1Q
|
2Q
|
3Q
|
4Q
|
TOTAL
|
日本代表
|
1
|
1
|
0
|
1
|
3
|
カナダ代表
|
6
|
6
|
4
|
4
|
20
|
日本代表 |
#9 継 渉 (1) |
#11 忠平 裕司 (1) |
#20 アンドリュー レイ (1) |
この突き抜ける青空のように、日本代表も雲間を抜けることができるのか。
対するカナダ代表は、前大会2位と昨日のアメリカ同様タフな試合になることは間違いない。
そんな心配をよそに試合開始の整列で日本はカナダより早く整列して相手を待つ形に。選手たちの心は戦う準備が出来ていた。
第1Q
試合開始。
戦う準備は出来ているも、試合開始から7分で3連続失点。強い仕掛けから、いつでもパスを出せる状態でいるカナダ人はどのような狭いコースにもパスを通してきて決定機を逃さない。
1Q10分、ゴールに入った#1・篠原が全体に声をかけボールを奪う体制を立て直す。相手のミスを誘うプレッシャー、篠原のセーブで流れを断つ。
日本の攻撃になると、昨日パワープレーで突き飛ばされた、#13・岩野も勇気あるカットインでディフェンスを崩すなど、日本ボールが続く。残り2分。#7・池川がゴール裏でボールを持ち、相手を振り、ゴール前にカットインをしてきた、アンドリューがビハインドでシュート。鮮やかに決まり、1点を返す。
しかし、終了間際に失点を許す。ディフェンス面で確かな手ごたえを感じつつも、カナダのゴールを破るのは難しい。
1-6で1Qを終える。
[左:ゴールを守る#1・篠原/右:シュートを狙う#20・アンドリュー]
第2Q
流れを日本のものにするため主将、#19・水田がインターセプトをする。前線の#9・継らにボールを供給し、クウォーターのファーストシュートを放つがインドアラクロス仕込みのカナダゴーリー(#37)の鉄壁を破ることは難しい。
[左:インドアラクロス出身のカナダゴーリー(#37)の守るゴールに迫る#5・畑田]
だが、直後のファーストブレイクから日本の流れを作ったのは篠原のナイスセーブだ。#26・谷嶋らがクリアしてゴールに向かう。この姿勢がファールを誘い、フラッグダウン。エキストラマンオフェンスとなる。リスタート直後、カナダ人にも有無を言わせない縦振りで日本の2点目をゴールに叩き込んだのは#11・忠平だった。
#18・佐保田も若手のプレーに応えるために相手の厭なタイミングでプレッシャーをかけミスを誘った。カナダボールになってもディフェンス中に声が途切れることはなかった。その後、選手間の連携が高まりディフェンスが対応できる部分も増えてきて、攻撃に繋げられるチャンスが多くなる。1Qと同じ点差ではあるが、攻守ともに前向きな姿勢が相手を嫌がらせていることは間違いなかった。
[左:追加点を決めた#11・忠平/右:#18・佐保田]
第3Q
開始3分、3Qから入った服部がシュートボールを追い日本ボールとする。攻撃回数は増えつつあるが、カナダはゲームを自分たちのものにするためボールをゆっくりまわし始める。じっくり攻めるカナダに審判から攻めるようにとストーリングの警告が出る。するとすかさず、わずかな仕掛けから精度の高いパスで得点を重ねてくる。耐えるクォーター。
4失点するも、18分。ディフェンスがボールマンに悪い状態を作らせるよう連携し、水田がインターセプトする。得点に繋がらないが日本の攻撃回数が増える兆しが見えてきた。
[左:ボールマンにプレッシャーをかけるディフェンス陣/右:ボールを奪う#22・星]
[左:#9・継/右:#7・池川]
第4Q
ゴーリーも10人目のフィールドとして動きゴールを目指すために、#30・安藤を起用。また、#27・畠山もディフェンスに入る。もちろんそれでも、ディフェンスの連携は落ちることはない。誰が入ってもパフォーマンスが落ちないチーム、それが3戦を闘い終えた日本代表だった。
[左:#30・安藤/右:チェックをする#27・畠山]
残り8分。攻め手を欠いたカナダ代表のシュートをセーブ。奪うのは得点を取るためと、前線にボールを供給。相手は守備の準備が出来ていなかった。相手の視野を変えるためのパス交換が行われ、#3・関根から、継にボールが渡りシュート。得点となる。
その後、ピッチにいる誰もが気を抜かなかった。通されたらすべての流れをもっていかれてしまうパスをギリギリで触る水田、それに答えるべく関根もライドでボールを激しく追った。
残り20秒。弘中から安藤、継に渡ったシュートは辛くもセーブされてしまう。
試合終了。更なる得点は明日にお預けとなった。最終スコアは3対20。
[左:#12・岡部/右:シュートを放つ#9・継]
大接戦で日本の可能性を見せたオーストラリア戦。イラコイ、アメリカ、カナダと大きく突き放された3連戦。厳しい戦いを終えた代表は精神的にも肉体的にも限界が来ているだろう。しかし、チームが成長していることを会場で、日本で観戦している人々は知っている。それでも闘わなくてはいけない。試合は続く。
では、このチームを支えるのは誰か。23人とスタッフたちだけだろうか。今こそ日本代表には大きな声援が必要となる。明日のイングランド戦、日本ラクロスの真価が問われる。
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■日本代表・第5戦 イングランド代表 7月15日(火)・14:00~ [日本時間:7月16日(水)・5:00] ■日本代表への応援メッセージ受付ページ ■インターネット中継について |
Text by:日本ラクロス協会事務局次長補佐(関東地区)・浅井威宏
Photo by:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満
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