【FIL女子U19ラクロス世界選手権】大会レポート(8/10・決勝ラウンド1)
2011/08/11
2011年8月10日。19歳以下女子日本代表(以下、U19日本代表)は、準決勝進出をかけた試合に臨みました。
試合は、5日のPool A予選にて、女子日本代表として全年代を通じ初めて勝利したイングランドとの再戦になりました。
スコア
得点者
ゲームレポート
準決勝戦進出を賭けたイングランド戦。リーグ戦に続く再戦である。
世界大会では再戦は珍しい事ではなく、再戦を制した者が上位へ進出できるのである。
日本は過去の世界大会で何度も再戦で苦杯を舐めてきた。現地時間午後1時、決戦の火蓋が切られた。
序盤5分はお互いチャンスを作るも得点が入らず、重苦しい雰囲気で時間が過ぎた。選手の緊張が見ている方にも伝わってきた。そんな中、始めにゴールを揺らしたのはイングランド。
6分に先制される。続けざまに7分、8分と得点され0-3。日本はたまらずタイムアウトを取る。9分に#7AT鈴木が1点を返す。その後も日本はシュートを撃つが決めることが出来ず、反対にイングランドは撃てば決まるといった様相で、10分の時点で1-5とされてしまう。
11分に#14AT小西がゴール裏から仕掛けて角度の薄いシュートを決め2-5。13分、16分に決められ2-7。17分に#7AT寶田が決め3-7。日本も応戦しシュートは放つが決めることが出来ない。19分、22分、22分、25分と4連続で決められ3-11と、あっというまにイングランドの背中が見えなくなってしまう。
25分に#17MF木村が1点返し4-11。前半終了間際に#23MF出原が決める。しかし勢いづいたイングランドの猛攻を止めることは出来ず、最終的に5-14で前半を終えてしまう。
前半のシュート決定率は、日本が約38%(5点/13本)で、対するイングランドは約74%(14点/19本)である。おそらく38%という数字は日本のリーグ戦では当たり前の数字で、別段シュート精度を問題視する材料にはならないだろう。
しかし、ここは世界の場。島国の常識が通用する場ではない。
前半で、日本のメダルへの期待は、ほぼ打ち砕かれてしまう。
後半、イングランドがリードを利用した戦いにシフトして来た結果、日本のボール保持率が上がり、得点を重ねていく。
3分に#10AT寶田、9分#10寶田、10分#17MF木村、14分#14AT小西、15分#10寶田、20分#17木村、28分#9AT石井と、7点を奪う。
だが、イングランドには、後半6点を奪われる結果となった。
そして試合は、12-20での敗戦となった。
得点だけ見れば大差だが、シュートを日本は撃てない訳ではなく、撃っても入らない。
言い換えると、シュートを撃つことが目的となり、ゴールを奪う為の手段となっていないのである。
本番で突然、「絶対決めるよ!」と叫んだところで、決まるようにはならない。
普段から、シュートに対する意識を変え練習しなければ、世界基準のシュートスキルは身に付かないであろう。
この敗戦で日本は順位決定戦に回る事となったが、後2試合しっかり準備して試合に臨んで貰いたい。
<左:スタンドには詰めかけた多くのイングランドサポーター/右:イングランドの猛攻に食らいつく日本ディフェンス陣>
<左:後半、日本は立て直し、必死のディフェンスを見せる/右:得点を積み重ねるが、点差がなかなか縮まらない>
<左右:イングランドに予選の雪辱を果たされる、悔しい敗戦となった>
フォトギャラリーには、他にもたくさんの大会風景・写真を掲載していきます。
ぜひ、ご覧下さい。
■ フォトギャラリー(女子U19世界大会)はこちらから
Text by:日本ラクロス協会今大会Country President・佐藤壮(2009年女子日本代表ヘッドコーチ)
Photo by:日本ラクロス協会広報部・大木佳奈、19歳以下女子日本代表マネージャーリーダー・會田好美
試合は、5日のPool A予選にて、女子日本代表として全年代を通じ初めて勝利したイングランドとの再戦になりました。
スコア
チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
日本 | 5 | 7 | 12 |
イングランド | 14 | 6 | 20 |
日本 |
#10 寶田 倫子 (4)
|
#17 木村 奈採 (3) |
#14 小西 那奈 (2) |
#7 鈴木 由真 (1) |
#23 出原 由佳子 (1) |
#9 石井 麻衣 (1) |
準決勝戦進出を賭けたイングランド戦。リーグ戦に続く再戦である。
世界大会では再戦は珍しい事ではなく、再戦を制した者が上位へ進出できるのである。
日本は過去の世界大会で何度も再戦で苦杯を舐めてきた。現地時間午後1時、決戦の火蓋が切られた。
序盤5分はお互いチャンスを作るも得点が入らず、重苦しい雰囲気で時間が過ぎた。選手の緊張が見ている方にも伝わってきた。そんな中、始めにゴールを揺らしたのはイングランド。
6分に先制される。続けざまに7分、8分と得点され0-3。日本はたまらずタイムアウトを取る。9分に#7AT鈴木が1点を返す。その後も日本はシュートを撃つが決めることが出来ず、反対にイングランドは撃てば決まるといった様相で、10分の時点で1-5とされてしまう。
11分に#14AT小西がゴール裏から仕掛けて角度の薄いシュートを決め2-5。13分、16分に決められ2-7。17分に#7AT寶田が決め3-7。日本も応戦しシュートは放つが決めることが出来ない。19分、22分、22分、25分と4連続で決められ3-11と、あっというまにイングランドの背中が見えなくなってしまう。
25分に#17MF木村が1点返し4-11。前半終了間際に#23MF出原が決める。しかし勢いづいたイングランドの猛攻を止めることは出来ず、最終的に5-14で前半を終えてしまう。
前半のシュート決定率は、日本が約38%(5点/13本)で、対するイングランドは約74%(14点/19本)である。おそらく38%という数字は日本のリーグ戦では当たり前の数字で、別段シュート精度を問題視する材料にはならないだろう。
しかし、ここは世界の場。島国の常識が通用する場ではない。
前半で、日本のメダルへの期待は、ほぼ打ち砕かれてしまう。
後半、イングランドがリードを利用した戦いにシフトして来た結果、日本のボール保持率が上がり、得点を重ねていく。
3分に#10AT寶田、9分#10寶田、10分#17MF木村、14分#14AT小西、15分#10寶田、20分#17木村、28分#9AT石井と、7点を奪う。
だが、イングランドには、後半6点を奪われる結果となった。
そして試合は、12-20での敗戦となった。
得点だけ見れば大差だが、シュートを日本は撃てない訳ではなく、撃っても入らない。
言い換えると、シュートを撃つことが目的となり、ゴールを奪う為の手段となっていないのである。
本番で突然、「絶対決めるよ!」と叫んだところで、決まるようにはならない。
普段から、シュートに対する意識を変え練習しなければ、世界基準のシュートスキルは身に付かないであろう。
この敗戦で日本は順位決定戦に回る事となったが、後2試合しっかり準備して試合に臨んで貰いたい。
<左:スタンドには詰めかけた多くのイングランドサポーター/右:イングランドの猛攻に食らいつく日本ディフェンス陣>
<左:後半、日本は立て直し、必死のディフェンスを見せる/右:得点を積み重ねるが、点差がなかなか縮まらない>
<左右:イングランドに予選の雪辱を果たされる、悔しい敗戦となった>
フォトギャラリーには、他にもたくさんの大会風景・写真を掲載していきます。
ぜひ、ご覧下さい。
■ フォトギャラリー(女子U19世界大会)はこちらから
Text by:日本ラクロス協会今大会Country President・佐藤壮(2009年女子日本代表ヘッドコーチ)
Photo by:日本ラクロス協会広報部・大木佳奈、19歳以下女子日本代表マネージャーリーダー・會田好美
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