2011年ラクロス日本代表トライアルゲームシリーズ(東京)・女子戦[ゲームレポート]
2011/06/14
日時:2011年6月5日(日) 12:35試合開始
場所:東京・江戸川区陸上競技場
19歳以下女子日本代表(白) vs 22歳以下女子日本代表(青)
ゲームレポート
2011年6月5日。6月とは思えないくらいの暑さの中、19歳以下女子日本代表(以下、U19代表)と22歳以下女子日本代表(以下、U22代表)との試合が行われた。
8月にドイツで開催される第5回FIL女子19歳以下世界選手権大会に出場するU19代表と、7月にニュージーランドで開催される第5回APLUアジアパシフィック(ASPAC)大会に出場し連覇を狙うU22代表との戦い。
U19代表vs.U22代表の試合がどのように展開されていくのか、観客の興奮の中、試合は始まった。
ドローがあがり、ボールの奪い合いから試合は始まった。その中でまずボールを奪い取ったのがU19代表であった。
U19代表#7鈴木由真からボールがゴール裏へ運ばれる。U22代表の粘りあるディフェンスで、なかなかゴール前へボールを持っていけなかったが、U19代表は一瞬の隙を狙って1対1を仕掛けに行く。ここで、U22代表のフリースペース・トゥ・ゴールの侵害(※)があり、U19代表#17木村奈採のフリーシュート。しかし、U22代表ゴーリーがナイスセーブを見せた。
U22代表はクリアを繋ぎ攻めるが、パスミスですぐさまボールはU19代表へ。
試合開始3分、U19代表のペースで試合が進む。
U22代表のデンジャラスチェックのファールから、U19代表はシュートに繋げる。だが、シュートはまたもセーブされ、ここから一転U22代表の攻めになる。華麗なパス回しからフィールド真ん中を突っ切り、U22代表#8柿崎美帆のシュートが決まった。
先制点はU22代表。
続くドローからまたしてもU22代表が攻める。
ゴール前でパスを繋ぎシュートに行くと、U19代表のブロッキングがあり、フリーシュートのチャンスを得る。このシュートはセーブされU19代表のクリアへ。しかし、グラウンドボール争いになり、U19代表はセンターラインより先に進めない。このグラウンドボールをU22代表が獲りシュートへ繋げるが、再びU19代表ゴーリーがセーブ。だが、U19代表はその後のクリアでオフサイドをしてしまい、またU22代表のボールへ。U22代表は3人でボールを回しながら、シュートを撃つが、その前にU19代表のフリースペース・トゥ・ゴールの侵害がありノーカウント。そこで得たフリーシュートのチャンスも、決められず。
それでも、U22代表の攻める時間は終わらない。
ディフェンスに囲まれた狭い中でのパスを捕り、U22代表#6勝見奈月がシュートを決める。さらに勝見は、続くU22代表の攻撃でも素早い1対1で攻め込み、連続してシュートを決めた。
その後のドローを獲ったのも、U22代表。
ゴール前までパスでもっていき、U19代表の3秒ルールのファール(※)で再度フリーシュートを得るが、これは決まらず。
ここからU19代表はオフサイドを2回続けるが、U22代表もエンプティースティックチェックやフリースペース・トゥ・ゴールの侵害をしてしまい、U19代表のボールポゼッションに移る。しかし、U22代表のディフェンスが高い位置から積極的にあたり、そのプレッシャーでU19代表は、シュートをはずしてしまう。
続く時間帯、止まらないU22代表の攻めに対し、U19代表は固いディフェンスを見せ、なかなかシュートまで持ち込ませなかったものの、ついにU22代表#31飯塚奈々恵がゴール前でパスを受けシュートに決めた。
U22代表の勢いは止まらない。
ゴール裏からのパスをもらい、ゴール右上から飯塚の力強いシュートが決まった。残り15分で5-0。さらに、柿崎が左上から1対1を仕掛け、2人抜きをしシュートを決める。U19代表の3秒ルールファールで得たチャンスでは、U22代表#10水戸理恵のシュートが決まる。
前半は7-0で、U22代表のリードとなった。
後半開始のドローを獲ったのはU22代表。
開始2分で、ゴール正面からU22代表#20錢元呼春がシュートを決めた。
その後のドローを獲ったのはU22代表だったが、U19代表も負けじとインターセプトでボールを奪う。U19代表は、ゴール裏からのパスを繋げ、シュートを撃つが決まらない。両チームの攻防が激しくなり、ボールを落とし落とされる展開が続く中、一瞬の隙をつきU22代表がインターセプト。そのまま、ゴール右上からゴール前にパスが通り、フリーで水戸がシュートを決めた。
だが、ここからU19代表の反撃が始まる。
U22代表のボールをインターセプトすると、U22代表はブロッキングとデンジャラスチェックをしてしまう。このチャンスで、U19代表#23出原由佳子の元にパスが繋がり、シュートを決めた。
観客も選手も歓声を上げた。
ここでU19代表のタイムアウト。攻撃を畳み掛け、波に乗りたいところだ。
試合が再び始まった。U19代表がドローを獲り、攻める。U22代表のファールでチャンスを掴むが、シュートが決まらない。すると残り15分になり、一転してU22代表が攻め込み、飯塚が3得点目となるフリーシュートを決めた。
両チームとも、激しい攻防となっていく。U22代表#11小堀優子が力強い1対1を仕掛け、ゴール正面からシュートを決める。U19代表は、ゴール前でパスを受けた#20剱持真衣が、うまくスペースを使いシュートを決める。
残り8分、11-2でU22代表のリード。
ここでルーズボールを獲ったU22代表は、次々とパスを回して足を止める事なくボールを運び、水戸がパスを受けた流れのままシュートを決める。続けて、またもや水戸が、今度はリストレイニングラインから走り込み、ゴール裏からボールを貰い、確実に決めた。残り3分。U22代表はゴール前で細かいパスを繋ぎ、最後は#26足澤真由美が決める。
そして試合は終了し、14-2でU22代表の勝利となった。
大きく点差が開いた試合となってしまったわけだが、両チームともに今回の試合で数多くの物を得られたのではないだろうか。それぞれの大会に向け、活動期間は残り1~2ヶ月しか残されていないが、両チームともにしっかりと準備をしてもらい、良い結果を期待したい。
※フリースペース・トゥ・ゴールの侵害:
ディフェンスの選手は、「15m半円」の内側では、シュートを撃てる状態にあるオフェンスの選手とゴールの間のスペース
(フリースペース・トゥ・ゴール)を侵害してはいけない。
※3秒ルール:
オフェンスの選手のマークに付いていないディフェンスの選手は、「11m扇」の内側に3秒以上留まっていてはいけない。
*フォトギャラリー「2011年日本代表トライアルゲーム」はこちらへ
・Text:日本学生ラクロス連盟東日本支部広報委員会・原悠理子
・Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満
場所:東京・江戸川区陸上競技場
19歳以下女子日本代表(白) vs 22歳以下女子日本代表(青)
ゲームレポート
2011年6月5日。6月とは思えないくらいの暑さの中、19歳以下女子日本代表(以下、U19代表)と22歳以下女子日本代表(以下、U22代表)との試合が行われた。
8月にドイツで開催される第5回FIL女子19歳以下世界選手権大会に出場するU19代表と、7月にニュージーランドで開催される第5回APLUアジアパシフィック(ASPAC)大会に出場し連覇を狙うU22代表との戦い。
U19代表vs.U22代表の試合がどのように展開されていくのか、観客の興奮の中、試合は始まった。
ドローがあがり、ボールの奪い合いから試合は始まった。その中でまずボールを奪い取ったのがU19代表であった。
U19代表#7鈴木由真からボールがゴール裏へ運ばれる。U22代表の粘りあるディフェンスで、なかなかゴール前へボールを持っていけなかったが、U19代表は一瞬の隙を狙って1対1を仕掛けに行く。ここで、U22代表のフリースペース・トゥ・ゴールの侵害(※)があり、U19代表#17木村奈採のフリーシュート。しかし、U22代表ゴーリーがナイスセーブを見せた。
U22代表はクリアを繋ぎ攻めるが、パスミスですぐさまボールはU19代表へ。
試合開始3分、U19代表のペースで試合が進む。
U22代表のデンジャラスチェックのファールから、U19代表はシュートに繋げる。だが、シュートはまたもセーブされ、ここから一転U22代表の攻めになる。華麗なパス回しからフィールド真ん中を突っ切り、U22代表#8柿崎美帆のシュートが決まった。
先制点はU22代表。
続くドローからまたしてもU22代表が攻める。
ゴール前でパスを繋ぎシュートに行くと、U19代表のブロッキングがあり、フリーシュートのチャンスを得る。このシュートはセーブされU19代表のクリアへ。しかし、グラウンドボール争いになり、U19代表はセンターラインより先に進めない。このグラウンドボールをU22代表が獲りシュートへ繋げるが、再びU19代表ゴーリーがセーブ。だが、U19代表はその後のクリアでオフサイドをしてしまい、またU22代表のボールへ。U22代表は3人でボールを回しながら、シュートを撃つが、その前にU19代表のフリースペース・トゥ・ゴールの侵害がありノーカウント。そこで得たフリーシュートのチャンスも、決められず。
それでも、U22代表の攻める時間は終わらない。
ディフェンスに囲まれた狭い中でのパスを捕り、U22代表#6勝見奈月がシュートを決める。さらに勝見は、続くU22代表の攻撃でも素早い1対1で攻め込み、連続してシュートを決めた。
その後のドローを獲ったのも、U22代表。
ゴール前までパスでもっていき、U19代表の3秒ルールのファール(※)で再度フリーシュートを得るが、これは決まらず。
ここからU19代表はオフサイドを2回続けるが、U22代表もエンプティースティックチェックやフリースペース・トゥ・ゴールの侵害をしてしまい、U19代表のボールポゼッションに移る。しかし、U22代表のディフェンスが高い位置から積極的にあたり、そのプレッシャーでU19代表は、シュートをはずしてしまう。
続く時間帯、止まらないU22代表の攻めに対し、U19代表は固いディフェンスを見せ、なかなかシュートまで持ち込ませなかったものの、ついにU22代表#31飯塚奈々恵がゴール前でパスを受けシュートに決めた。
U22代表の勢いは止まらない。
ゴール裏からのパスをもらい、ゴール右上から飯塚の力強いシュートが決まった。残り15分で5-0。さらに、柿崎が左上から1対1を仕掛け、2人抜きをしシュートを決める。U19代表の3秒ルールファールで得たチャンスでは、U22代表#10水戸理恵のシュートが決まる。
前半は7-0で、U22代表のリードとなった。
後半開始のドローを獲ったのはU22代表。
開始2分で、ゴール正面からU22代表#20錢元呼春がシュートを決めた。
その後のドローを獲ったのはU22代表だったが、U19代表も負けじとインターセプトでボールを奪う。U19代表は、ゴール裏からのパスを繋げ、シュートを撃つが決まらない。両チームの攻防が激しくなり、ボールを落とし落とされる展開が続く中、一瞬の隙をつきU22代表がインターセプト。そのまま、ゴール右上からゴール前にパスが通り、フリーで水戸がシュートを決めた。
だが、ここからU19代表の反撃が始まる。
U22代表のボールをインターセプトすると、U22代表はブロッキングとデンジャラスチェックをしてしまう。このチャンスで、U19代表#23出原由佳子の元にパスが繋がり、シュートを決めた。
観客も選手も歓声を上げた。
ここでU19代表のタイムアウト。攻撃を畳み掛け、波に乗りたいところだ。
試合が再び始まった。U19代表がドローを獲り、攻める。U22代表のファールでチャンスを掴むが、シュートが決まらない。すると残り15分になり、一転してU22代表が攻め込み、飯塚が3得点目となるフリーシュートを決めた。
両チームとも、激しい攻防となっていく。U22代表#11小堀優子が力強い1対1を仕掛け、ゴール正面からシュートを決める。U19代表は、ゴール前でパスを受けた#20剱持真衣が、うまくスペースを使いシュートを決める。
残り8分、11-2でU22代表のリード。
ここでルーズボールを獲ったU22代表は、次々とパスを回して足を止める事なくボールを運び、水戸がパスを受けた流れのままシュートを決める。続けて、またもや水戸が、今度はリストレイニングラインから走り込み、ゴール裏からボールを貰い、確実に決めた。残り3分。U22代表はゴール前で細かいパスを繋ぎ、最後は#26足澤真由美が決める。
そして試合は終了し、14-2でU22代表の勝利となった。
大きく点差が開いた試合となってしまったわけだが、両チームともに今回の試合で数多くの物を得られたのではないだろうか。それぞれの大会に向け、活動期間は残り1~2ヶ月しか残されていないが、両チームともにしっかりと準備をしてもらい、良い結果を期待したい。
※フリースペース・トゥ・ゴールの侵害:
ディフェンスの選手は、「15m半円」の内側では、シュートを撃てる状態にあるオフェンスの選手とゴールの間のスペース
(フリースペース・トゥ・ゴール)を侵害してはいけない。
※3秒ルール:
オフェンスの選手のマークに付いていないディフェンスの選手は、「11m扇」の内側に3秒以上留まっていてはいけない。
*フォトギャラリー「2011年日本代表トライアルゲーム」はこちらへ
・Text:日本学生ラクロス連盟東日本支部広報委員会・原悠理子
・Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満
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