一般社団法人日本ラクロス協会　アーカイブサイト「.Relax」

日時：2011年11月3日（木祝）　10:00試合開始
場所：宮城・岩沼市陸上競技場

宮城学院女子大学（白） vs 新潟大学（青）



スコア

チーム	前半	後半	TOTAL
宮城学院女子大学	2	3	5
新潟大学	2	2	4

得点者

宮城学院女子大学	新潟大学
#10 小幡 満理奈 (2)	#1 中澤 千尋 (1)
#37 峰岸 ななみ (1)	#6 畠山 陽子 (1)
#42 後藤 (1)	#12 黒崎 麻致子 (1)
#51 遠藤 千晶 (1)	#21 天井 遥 (1)

審判員

主審	柳舘 加奈恵
副審	斉藤 淑子
	河田 薫
	舘 佳織

ゲームレポート
2011年11月3日、岩沼市陸上競技場。天候は晴れ、最高気温は20℃と最高のラクロス日和の中、第18回東北地区ラクロスリーグ戦・女子決勝戦が行われた。
対戦相手は、両チームとも前年度決勝進出はならず、今年念願の決勝を迎える予選1位通過の宮城学院女子大学（以下、宮城学院女子）と同2位の新潟大学（以下、新潟）となった。予選では同点という互角の試合を見せた両チームであったが、決勝戦でも競り合いの緊張感のある試合を見せてくれた。

前半。両チームとも緊張のせいか焦りがみえ、パスミスが目立つ。しかしフィジカルのあるチームなので足でボールを運ぶ展開が続く。開始しばらく、新潟ゴール前でのファールで宮城学院女子にフリーシュートが与えられ、#10小幡がチャンスを逃すことなく先制点をいれる。
新潟の攻撃も始まる。しかし、ゴール裏でボールを保持するも、宮城学院女子の粘り強いディフェンスとゴーリーに阻まれ、なかなか1点が決まらない。一方、波にのりたい宮城学院女子だが、新潟のゴール前の鉄壁ディフェンスを前に得意の1対1で攻めるも、こちらもゴーリーに阻まれる展開がしばらく続く。そんな中、新潟#21天井が1対1から点を決め同点とする。しかし同じ流れが続く展開に変わりはない。ほぼ互角の試合だ。シュートを撃つも焦りからかなかなか両チームとも点につなげることができない。
前半終了間際、宮城学院女子のミスから新潟ゴーリーがボールを獲るも、宮城学院女子は執念のチェックを決め、その隙に#10小幡がカットインから追加の1点をあげる。しかし、新潟も負けじと次のドロー開始早々、速攻から#6畠山の1対1で１点を追加する。
2－2で前半が終了した。

後半。相変わらず、前半同様の試合展開が続く。両者とも、アタックが攻めても、鉄壁のディフェンスとゴーリーのプレッシャーによるものなのか、ミスが続く。新潟のファールにより宮城学院女子がゴール前からの展開で#10小幡がシュートするも惜しくもはずす。しかし、その後すぐ、#42後藤が1年生ながら1対1からの仕掛けで2人を抜き、3点目をいれる。
ファールは少ないのだが、両者とも相変わらず、ディフェンス陣のプレッシャーの強さにうまく攻められない状況がこの後も続く展開。ここで流れを変えようと新潟がタイムアウト。ここでどう試合が変わるか。しかし宮城学院女子キャプテン#51遠藤がタイムアウト後早々、転倒しながら必死の1点を決める。宮城学院女子の流れに切り替わりつつある。だが、宮城学院女子は、なかなかシュートを撃つも点に繋げられない。宮城学院女子の粗さが目立ってきたところで、ゴーリーに当って跳ねかえったボールを新潟#1中澤が押し込み、執念で1点を返す。
獲っては獲り返しての展開で、コート上は勿論、観客も緊張感を感じる試合になっている。新潟は、その後も宮城学院女子の焦りを冷静に判断し、#4奥村からのパスを、フリーで#12黒崎が受け4点目を決め、同点とする。

気づけば残り時間10分。両者ともあと１点がほしいがゴーリーに止められる状況。必死で走り、ファールは少ないがターンオーバーは激しくなってきている。
残り時間5分。新潟のシュートミスからの速攻で、宮城学院女子2年生#37峰岸が1対1から、ようやく念願の5点目を決める。ここで、初めて試合の流れが一気に宮城学院女子に向っていくのを感じる展開になる。新潟は最後まで当りにいくも、宮城学院女子は冷静にパスを回し、勝ちたいという想い・勢いが会場に伝わってきた。そしてそのまま試合が終了した。

終わってみれば5－4で宮城学院女子の勝利だったが、本当にどちらが勝ってもおかしくない互角の戦いであった。

宮城学院女子は2回目の優勝となる。リーグ戦目標の東北完全優勝（予選1位＆優勝）も果たし、第3回全日本ラクロス大学選手権大会4地区予選に進むこととなった。
有力な1年生・2年生、中心である3年生　2人のみだが頼れる4年生。東北地区リーグ戦に終わらず、彼女たちの力で、是非、もっと先へ進んでもらいたい。


  ・Text：日本ラクロス協会広報部次長（東北地区）・山田美穂
・Photo：日本ラクロス協会広報部（東北地区）・Damien ROGER-COQUARD