【日本ラクロスの四半世紀・第32回】 2012年・全日本選手権5連覇と大学チーム優勝

2012/12/30

 2012年(平成24年)
1月 日本学生ラクロス連盟北海道支部を設立(1日)
関東、関西、東海に次ぐ、4地区目の支部設立となった。

[連盟加盟校:男子]小樽商科大、札幌学院大、北翔大、北星学園大、北海学園大、北海道大、酪農学園大
[連盟加盟校:女子]小樽商科大、札幌学院大、藤女子大、北翔大、北星学園大、北海学園大、北海道大、北海道教育大、酪農学園大
2月 日本クラブチームラクロス連盟中四国支部を設立。
連盟加盟に向けて5年余りの時間を掛けて準備が進められ、東日本、西日本に次ぐ、3地区目の支部設立となった。

[連盟加盟チーム:男子]BARBARIAN LIGHTS、ESPERANZA、FERVIENTE、KAMIKAZE
[連盟加盟チーム:女子]CEREJA、C-force、CURIOUS
3月 全国地区交流戦を東北地区で初めて開催(17~18日、岩沼市・阿武隈公園緑地運動場、宮城県白石市・白石川緑地運動公園陸上競技場)
男女計16チームが参加し、計49試合を行うとともに、指導者交流会等も実施し、選手・指導者・審判員のそれぞれの場面で、地区の壁を越えた交流が行われた。
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第1回沖縄ラクロスカップが開催される(23~25日、沖縄県総合運動公園)
県内ラクロス関係者による自主運営大会であり、沖縄県でラクロス大会が開催されるのは2002年の国際親善試合以来、10年振りのことであった。
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男子・基礎技術指導講習会を開催(31日、東京)
2011年頃より「スティックを持ち始めてからの100時間の重要性」を啓蒙する中で、各大学の1年生育成担当者・コーチ向けの指導講習を行った。
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4月 第1回香港クラブリーグ戦が開催され、日本から派遣された五東幸子審判員が審判を務めた(14日、開幕戦)
男女の全国2級審判員講習会を開催(月内、各所)
関東・関西以外の地区では2級審判員が地区内のトップであることを踏まえ、個人の技術力向上だけでなく、今後の地区内での育成へ繋げることも視野に入れ、講習を行った。
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6月 日本ラクロス協会設立25周年を迎える(4日)
7月 第1回中四国クラブチームラクロスリーグ戦を開催(開会式:22日、岡山・川崎医療福祉大学グラウンド)
決勝戦は10月14日に岡山・玉野スポーツセンターにて行い、男子・FERVIENTE、女子・CURIOUSが、第1回大会優勝に輝いた。
第四十八回献血運動推進全国大会において、『ラクロス献血推進活動』を始めとした献血の普及・推進に関する活動に対して、厚生労働大臣より感謝状の贈呈を受ける(24日、滋賀県)
 ※献血推進活動(2012年度)のフィールドレポートはこちらから
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男子高校生ラクロス交流試合を実施(7月29日~8月11日、東京)
男子高校生を対象とした大会は、1997年以来15年振りとなった。
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10月 第14回全日本クラブ選手権大会・1回戦を中四国会場で実施(27日、広島広域公園第2球技場)
中四国地区で、全日本ユース選抜選手権を除き、初めての全国大会開催となった。
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11月 中四国地区で、中四国20周年記念大同窓会を開催(3日、ホテルグランヴィア広島)
広島在住者を中心に、1999年卒~2012年卒まで幅広い世代から95名が参加した。
第4回全日本大学選手権大会を開催(決勝戦:25日、東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場)
慶應義塾大学(男子・女子)が、大会初となる男女同時優勝を果たした。また、金城学院大学(女子)が、東海地区のチームとして、全ての全国大会を通じて初となる決勝戦進出を果たした。
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12月 第23回全日本選手権大会を開催(決勝戦:16日、東京・江戸川区陸上競技場)
FALCONSが、男子として初となる大会5連覇を達成した(男女を通じて史上2チーム目)。
また、慶應義塾大学(女子)が、男女を通じて1998年以来14年振りとなる大学チームでの優勝を飾った(女子としては1995年以来17年振り)
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 全国の新しい流れと、積み重ねてきたもの
2012年も、ラクロスに関わる一人一人が力を合わせることで、全国で新しい流れが作り出された。関東・関西・東海地区に続く、北海道・東北・中四国・九州地区の新しい流れは、互いに交流を重ねることで、日本全国で切磋琢磨しあう環境へと育っていくことが期待される。

北海道地区、中四国地区では、長年の取り組みが結実し、連盟支部の設立となった(北海道地区:日本学生ラクロス連盟/中四国地区:日本クラブチームラクロス連盟)。この支部設立はゴールではなく、スタート地点であり、北海道地区ではクラブチーム、中四国地区では学生チームに関する取り組みもすでに始まっている。
北海道学生リーグ中四国リーグ戦
[左:北海道学生ラクロスリーグ戦・開会式 / 右:第1回中四国ラクロスリーグ戦・男子決勝戦]

東北地区では、全国地区交流戦を初めて地区内で開催した。また、九州地区では、沖縄で自主運営大会・沖縄ラクロスカップが開催された。各チームや一人一人の選手が、積極的に交流をしていく流れが生まれている。
全国地区交流戦沖縄カップ
[左:全国地区交流戦・東北会場 / 右:沖縄ラクロスカップ]

関東地区で開催するTeen'sCup(第17回関東女子中高生リーグ戦)は、30校が参加する大会となった。また、1997年にTeen'sCupエキシビションで実施して以来、17年ぶりとなる関東男子高校生交流試合を開催した。それぞれの大会において、高校生たちがラクロスを楽しむ姿が多く見られた。
Teen'sCup男子高校生交流試合
[左:第17回関東中高生リーグ戦・閉会式 / 右:関東男子高校生交流試合・3日目]

全国各地区で行うラクロス献血推進活動を始めとした献血の普及・推進活動に対して、厚生労働大臣から感謝状の贈呈を受けた。これは、1997年から2012年に至る16年間に、全国各地区のラクロス会員が一つ一つ積み上げてきた取り組みが評価されたものである。
献血推進活動1献血推進活動2
[左:1997年・第1回献血推進活動 / 右:2012年・第16回献血推進活動]

 地道に積み重ねられる強化活動
2012年は、日本代表が参加する世界大会はなく、直接それに関係しない者にとっては気づきにくいものであっても、将来に繋がる様々な強化活動を一つ一つしっかりと進めていく年となった。

1年生育成の面では、従来の活動を発展させ、「スティックを持って最初の100時間」に何をするかに主眼を置き、関東地区では1年生育成担当者を対象とした指導講習会も実施した。
審判育成の面では、関東・関西以外では2級審判員が地区内の指導的立場にあることから、全国各地区の2級審判員を対象とした技術講習会を実施し、全国に散らばる審判員の技術向上に繋げることを目指した動きを進めている。

基礎技術講習会全国2級審判員講習会
[左:基礎技術指導講習会 / 右:全国2級審判員講習会(男子)]

 全国大会での攻防
第23回全日本選手権大会では、男子ではFALCONSが大会5連覇を果たした。これは1996~2002年の女子・WISTERIAに次ぐ、史上2チーム目の快挙となった。
また、女子では慶應義塾大学が、1998年の男子・慶應義塾大学以来、14年ぶりとなる大学チームでの優勝を果たした。これにより、慶應義塾大学は、男女でともに全日本選手権大会の優勝経験を持つ初の大学チームとなった。
男子決勝戦女子決勝戦
[左:男子決勝戦(青・FALCONS) / 右:女子決勝戦(白・慶應義塾大学)]

第4回全日本大学選手権では、新たに北海道地区が本戦出場権を得て、大会形式を変更し、1回戦を東海地区で開催した。東海地区では、全日本ユース選抜選手権を除き、2002年の第4回全日本クラブ選手権大会・決勝戦以来となる、全国大会の開催となった。
そして、この大会では、慶應義塾大学が、大会初となる男女同時優勝を果たした。また、女子・金城学院大学が、東海地区のチームとして初となる決勝戦進出を果たした。
男子・慶應義塾大学女子・慶應義塾大学
[左右:男女同時優勝を果たした慶應義塾大学]

東海会場金城学院大学
[左:東海地区で12年振りの全国大会開催となった1回戦 / 右:準決勝戦で勝利した金城学院大学(緑)]

第14回全日本クラブ選手権では、新たに中四国リーグ戦が出場権を得て、大会形式を変更するとともに、1回戦を中四国地区でも開催した。中四国地区では、全日本ユース選抜選手権を除き、初のの全国大会開催となった。
女子の決勝戦は、2年連続となる延長戦の結果、MISTRALが6度目の優勝を果たした。
中四国会場女子決勝戦
[左:中四国地区で初の全国大会開催となった1回戦 / 右:2年連続で延長戦にもつれ込んだ女子決勝戦]

 大会結果
世界大会 優勝 日本代表の成績
第7回FIL男子19歳以下世界大会 USA (参加せず)
国際試合 来日チーム(男子) 来日チーム(女子)
第23回ラクロス国際親善試合 米・Hofstra University、USA Starz West Coast Force
全国大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第23回ラクロス全日本選手権大会 FALCONS 慶應義塾大学
第4回全日本大学選手権大会 慶應義塾大学 慶應義塾大学
第14回全日本クラブ選手権大会 FALCONS MISTRAL
第14回全日本ユース選抜選手権 関東ユース選抜 関東ユース選抜
地区大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第18回北海道ラクロスリーグ戦 北海道大学 北海学園大学
第19回東北ラクロスリーグ戦 岩手大学 東北大学
第25回関東学生ラクロスリーグ戦 慶應義塾大学 慶應義塾大学
第21回東海学生ラクロスリーグ戦 名古屋大学 金城学院大学
第23回関西学生ラクロスリーグ戦 京都大学 同志社大学
第20回中四国ラクロスリーグ戦 岡山大学 愛媛大学
第21回九州ラクロスリーグ戦 西南学院大学 福岡大学
第22回東日本クラブチームリーグ戦 FALCONS MISTRAL
第19回西日本クラブチームリーグ戦 OPEC VORTEX NLC SCHERZO
第1回中四国クラブチームリーグ戦 CURIOUS FERVIENTE
中高生大会 優勝(女子)
第17回Teen'sCup   East Girls(横浜市立東高校
Teen'sCup関西   (*非協会主催行事(関西高等学校女子ラクロス連盟主催)で開催

『第33回 特集・開拓者からのメッセージ(5) 「全国各地区より」』 へ続く

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