第5回全日本大学選手権大会:大会記録集
2013/11/24
2009年に始まった全日本ラクロス大学選手権大会も、今年で5回目を迎え、多くの選手がこの舞台でプレーし、数々の記録が作られてた。そして、今年も、1回戦・準決勝戦において白熱した試合が行われている。
12月1日(日)の決勝戦でも、過去の記録を打ち破るような、各チームの素晴らしいプレーが生まれることが期待される。
(※本レポート中で記述する記録は、第4回大会終了時のものです)
これまで男女計7チームが優勝してきた。そして、今大会の決勝戦に進出する4チームのうち、早稲田(男子)、慶應義塾(女子)、関西学院(女子)の3チームが、過去に優勝を飾っている。
早稲田が優勝すれば大会初の3回目の優勝になり、慶應義塾・関西学院は女子初となる2回目の優勝をかけて戦う。そして、初優勝を狙う神戸(男子)は、大学選手権は初出場となるものの、早稲田を上回る12回の全日本選手権出場回数を誇る関西の強豪である。今年も、男女ともに白熱した決勝戦となることが期待される。
[優勝回数]
・男子:早稲田大(2)、一橋大(1)、慶應義塾大(1)
・女子:東海大(1)、日本体育大(1)、関西学院大(1)、慶應義塾大(1)
[写真:第1回大会優勝の男子・一橋大、女子・東海大]
延長戦までもつれ込んだ試合は過去に2回あった。それは、第1回大会・男子準決勝戦の関西学院大 対 名城大の試合。そして、第2回大会・女子準決勝戦の日本体育大 対 西南学院大、の2試合。
ともに、追いつかれた側がサドンビクトリーの延長戦を制したものの、4Qで2点差を追いついた名城大、点の取り合いとなる中でラスト20秒で同点に追いついた西南学院大のプレーには、会場全体が沸きあがった。
決勝戦で延長戦になったことはないものの、第3回大会・女子決勝戦の関西学院大 対 立教大の試合は、残り10分を切ってから、逆転劇が2回起こるという波乱万丈の試合になった。後半残り1分で決勝点を決めた関西学院大が、激しい展開の試合を制し、初優勝を飾った。
[延長戦]
・男子:第1回大会・準決勝戦 関西学院大 4-3 名城大 ※ゲームレポートはこちら
・女子:第2回大会・準決勝戦 日本体育大 10-9 西南学院大 ※ゲームレポートはこちら
(参考:第3回大会・決勝戦 関西学院大 8-7 立教大 ※ゲームレポートはこちら )
[左:延長戦を制した関西学院大(男)/右:試合終了直前までもつれ込んだ決勝戦を制した関西学院大(女)]
これまで、男女計16人が、MVP・VPを受賞してきた。
その大部分(13名)が4年生の受賞であるため、まだ2回受賞した選手はいないが、特筆すべきは、受賞者の数が、アタック(AT)・ミディー(MF)・ディフェンス(DF)で、ほぼ均等になっている点である。ゴーリーからは唯一MVPの受賞者が出ていないが、第2回大会で、京都大・樋口選手がVPを受賞しており、試合の展開を左右する重要なポジションであることは言うまでもない。
今年、素晴らしい活躍を見せる選手がどのポジションから生まれるのか、決勝戦の舞台から目が離せない。
[MVP・VP受賞者のポジション別内訳(男女計)]
・AT:7人(MVP:3人/VP:4人)
・MF:4人(MVP:3人/VP:1人)
・DF:4人(MVP:2人/VP:2人)
・G:1人(VP:1人)
[左:第1回大会MVP・今川万里恵選手は数少ない3年生の受賞者/右:ゴーリーで唯一VP受賞の樋口雄太選手]
第4回大会までで、男女計183人(男:92人/女:91人)の選手がゴールを決めてきた。
今大会の準決勝戦までで、得点者の数は既に200名を超えている。これだけ多くの選手がゴールを決める中で、多くの試合に渡って得点を決め続けるのは難しい。「4試合」でゴールを決めたのがこれまでの最多記録であり、男女計6人が記録するのみである。その中で、京都大・森紳吾選手は、3大会に渡ってゴールを決めた唯一の選手である。
今年、この記録が破られることはないが、今大会から新たにゴールを生み続ける選手が生まれるのかが注目される。
[複数試合での得点]
・男子:[4試合] 松永健太(京都)、森紳吾(京都)、村井彰弘(京都)、弓場貴文(早稲田)
・女子:[4試合] 中島ゆめの(金城学院)、部田恵理華(金城学院)
[複数大会での得点]
・男子:[3大会] 森紳吾(京都・第2回大会~第4回大会)
・女子:[2大会] 複数選手が達成(5人)
[左:ともに4試合で得点をあげた部田選手(#11)・中島選手(#49)/右:3大会に渡ってゴールを決めた森選手]
ラクロスは、点を取り合うスポーツであり、ゴールを決めるプレーの価値は高い。そして、大学選手権の舞台で最も多くゴールを決めてきたのは、京都大・村井彰弘選手で14点を叩き込んだ。男子の通算得点記録の2番目は8点(4人が記録)だが、村井選手は第2回大会の時だけで9点を決めており、この通算14点という記録は、得点を狙う選手たちの前に高くそびえたっている。
女子は、金城学院・中島ゆめの選手(10点)、部田恵理華選手(9点)と続いている。彼女たちが所属した金城学院大学が第4回大会で決めた31点は、チームの1大会最多得点記録である。また、この記録の2番目は同じく第4回大会の慶應義塾大学(29点)であり、この大会の女子戦で生まれた75点は1大会のゴール数として最多である。
今年の決勝戦の舞台で、これらの壁の高い記録を打ち破るようなゴールが生まれるのか楽しみである。
[通算最多得点(個人)]
・男子:[14点] 村井彰弘(京都) ※2位:8点(4人が記録)
・女子:[10点] 中島ゆめの(金城学院) ※2位:9点・部田恵理華(金城学院)
[1大会最多得点(個人)]
・男子:[9点] 村井彰弘(京都・第2回大会)
・女子:[8点] 藤高彩(同志社・第2回大会)、出原由佳子(慶應義塾・第4回大会)、
中島ゆめの(金城学院・第4回大会)、部田恵理華(金城学院・第4回大会)
[1試合最多得点(個人)]
・男子:[6点] 村井彰弘(京都・第2回大会・準決勝戦)
・女子:[6点] 藤高彩(同志社・第2回大会・準決勝戦)
[1大会最多得点(チーム)]
・男子:[28点] 一橋大学(第1回大会)、早稲田大学(第2回大会)
・女子:[31点] 金城学院大学(第4回大会) ※2位:29点・慶應義塾大学(第4回大会)
[大会最多得点]
・男子:[64点] 第2回大会、第4回大会
・女子:[75点] 第4回大会
[左:ゴールを決め続けた村井選手/右:攻撃に優れたチーム同士の対戦となった第4回大会・決勝戦]
国内最高峰の大会である全日本大学選手権では、日本のトップを走る審判員が笛を吹いている。
第4回大会までに男女計68人が各試合の審判員を務めてきた(男子競技審判員・38人/女子競技審判員:30人)。
選手たちと同様に、各地区のリーグ戦で研鑽を積む審判員にとって、この大会の審判員を務めることは容易なことではない。第1回~第4回の全てで試合を担当した審判員は、男女合わせて僅か5人を数えるのみである。また、主審を務めた審判員も男女合わせて17人のみである(男子競技審判員:9人/女子競技審判員:8人)。
日本全国から選りすぐられたトップレベルの審判員たちのレフェリングにも注目したい。
[最も多くの大会で担当した審判員]
・男子:[4大会] 田中覚(1級審判員)、中筋源太(1級審判員)、林拓史(1級審判員)
・女子:[4大会] 喜嶋志穂子(1級審判員)、中本真由美(1級審判員)
[最も多くの試合で主審を務めた審判員]
・男子:[3試合] 志水研太郎(1級審判員)
・女子:[4試合] 喜嶋志穂子(1級審判員)
[左:第4回大会・男子決勝戦の審判団/右:第3回大会・女子決勝戦の審判団]
選手・審判員ともに、この舞台に立つためには数多くの壁を乗り越えなければならない中で、選手・審判員の両方で大学選手権の舞台で活躍することのハードルは、なお高い。しかし、その中で、山本洋輝さんは、選手として大学選手権の舞台で点を決め、審判団の一員として試合を担当した経歴も併せ持つ稀有なプレイヤーである。
今大会で活躍した選手の中からも、将来、審判員として活躍する選手が出てくるかもしれない。
[選手・審判員の両方で活躍するプレイヤー]
・山本洋輝さん ※現時点で、大会で得点を決め、審判団に名前を連ねているのは1人のみ。
[第2回大会] 選手として出場(早稲田大・LMF/DF・#25)。決勝戦で1得点をあげる。
[第3回大会] 審判団の一員として担当(準決勝戦・ベンチマネージャー)
[左:決勝戦の舞台に立つ山本選手(左)/右:審判団の一員を務める山本審判員(右端)]
12月1日(日)の決勝戦でも、過去の記録を打ち破るような、各チームの素晴らしいプレーが生まれることが期待される。
(※本レポート中で記述する記録は、第4回大会終了時のものです)
優勝校 |
早稲田が優勝すれば大会初の3回目の優勝になり、慶應義塾・関西学院は女子初となる2回目の優勝をかけて戦う。そして、初優勝を狙う神戸(男子)は、大学選手権は初出場となるものの、早稲田を上回る12回の全日本選手権出場回数を誇る関西の強豪である。今年も、男女ともに白熱した決勝戦となることが期待される。
[優勝回数]
・男子:早稲田大(2)、一橋大(1)、慶應義塾大(1)
・女子:東海大(1)、日本体育大(1)、関西学院大(1)、慶應義塾大(1)
[写真:第1回大会優勝の男子・一橋大、女子・東海大]
延長戦 |
ともに、追いつかれた側がサドンビクトリーの延長戦を制したものの、4Qで2点差を追いついた名城大、点の取り合いとなる中でラスト20秒で同点に追いついた西南学院大のプレーには、会場全体が沸きあがった。
決勝戦で延長戦になったことはないものの、第3回大会・女子決勝戦の関西学院大 対 立教大の試合は、残り10分を切ってから、逆転劇が2回起こるという波乱万丈の試合になった。後半残り1分で決勝点を決めた関西学院大が、激しい展開の試合を制し、初優勝を飾った。
[延長戦]
・男子:第1回大会・準決勝戦 関西学院大 4-3 名城大 ※ゲームレポートはこちら
・女子:第2回大会・準決勝戦 日本体育大 10-9 西南学院大 ※ゲームレポートはこちら
(参考:第3回大会・決勝戦 関西学院大 8-7 立教大 ※ゲームレポートはこちら )
[左:延長戦を制した関西学院大(男)/右:試合終了直前までもつれ込んだ決勝戦を制した関西学院大(女)]
MVP・VP (最優秀選手賞・優秀選手賞) |
その大部分(13名)が4年生の受賞であるため、まだ2回受賞した選手はいないが、特筆すべきは、受賞者の数が、アタック(AT)・ミディー(MF)・ディフェンス(DF)で、ほぼ均等になっている点である。ゴーリーからは唯一MVPの受賞者が出ていないが、第2回大会で、京都大・樋口選手がVPを受賞しており、試合の展開を左右する重要なポジションであることは言うまでもない。
今年、素晴らしい活躍を見せる選手がどのポジションから生まれるのか、決勝戦の舞台から目が離せない。
[MVP・VP受賞者のポジション別内訳(男女計)]
・AT:7人(MVP:3人/VP:4人)
・MF:4人(MVP:3人/VP:1人)
・DF:4人(MVP:2人/VP:2人)
・G:1人(VP:1人)
[左:第1回大会MVP・今川万里恵選手は数少ない3年生の受賞者/右:ゴーリーで唯一VP受賞の樋口雄太選手]
得点記録 |
今大会の準決勝戦までで、得点者の数は既に200名を超えている。これだけ多くの選手がゴールを決める中で、多くの試合に渡って得点を決め続けるのは難しい。「4試合」でゴールを決めたのがこれまでの最多記録であり、男女計6人が記録するのみである。その中で、京都大・森紳吾選手は、3大会に渡ってゴールを決めた唯一の選手である。
今年、この記録が破られることはないが、今大会から新たにゴールを生み続ける選手が生まれるのかが注目される。
[複数試合での得点]
・男子:[4試合] 松永健太(京都)、森紳吾(京都)、村井彰弘(京都)、弓場貴文(早稲田)
・女子:[4試合] 中島ゆめの(金城学院)、部田恵理華(金城学院)
[複数大会での得点]
・男子:[3大会] 森紳吾(京都・第2回大会~第4回大会)
・女子:[2大会] 複数選手が達成(5人)
[左:ともに4試合で得点をあげた部田選手(#11)・中島選手(#49)/右:3大会に渡ってゴールを決めた森選手]
ラクロスは、点を取り合うスポーツであり、ゴールを決めるプレーの価値は高い。そして、大学選手権の舞台で最も多くゴールを決めてきたのは、京都大・村井彰弘選手で14点を叩き込んだ。男子の通算得点記録の2番目は8点(4人が記録)だが、村井選手は第2回大会の時だけで9点を決めており、この通算14点という記録は、得点を狙う選手たちの前に高くそびえたっている。
女子は、金城学院・中島ゆめの選手(10点)、部田恵理華選手(9点)と続いている。彼女たちが所属した金城学院大学が第4回大会で決めた31点は、チームの1大会最多得点記録である。また、この記録の2番目は同じく第4回大会の慶應義塾大学(29点)であり、この大会の女子戦で生まれた75点は1大会のゴール数として最多である。
今年の決勝戦の舞台で、これらの壁の高い記録を打ち破るようなゴールが生まれるのか楽しみである。
[通算最多得点(個人)]
・男子:[14点] 村井彰弘(京都) ※2位:8点(4人が記録)
・女子:[10点] 中島ゆめの(金城学院) ※2位:9点・部田恵理華(金城学院)
[1大会最多得点(個人)]
・男子:[9点] 村井彰弘(京都・第2回大会)
・女子:[8点] 藤高彩(同志社・第2回大会)、出原由佳子(慶應義塾・第4回大会)、
中島ゆめの(金城学院・第4回大会)、部田恵理華(金城学院・第4回大会)
[1試合最多得点(個人)]
・男子:[6点] 村井彰弘(京都・第2回大会・準決勝戦)
・女子:[6点] 藤高彩(同志社・第2回大会・準決勝戦)
[1大会最多得点(チーム)]
・男子:[28点] 一橋大学(第1回大会)、早稲田大学(第2回大会)
・女子:[31点] 金城学院大学(第4回大会) ※2位:29点・慶應義塾大学(第4回大会)
[大会最多得点]
・男子:[64点] 第2回大会、第4回大会
・女子:[75点] 第4回大会
[左:ゴールを決め続けた村井選手/右:攻撃に優れたチーム同士の対戦となった第4回大会・決勝戦]
審判員 |
第4回大会までに男女計68人が各試合の審判員を務めてきた(男子競技審判員・38人/女子競技審判員:30人)。
選手たちと同様に、各地区のリーグ戦で研鑽を積む審判員にとって、この大会の審判員を務めることは容易なことではない。第1回~第4回の全てで試合を担当した審判員は、男女合わせて僅か5人を数えるのみである。また、主審を務めた審判員も男女合わせて17人のみである(男子競技審判員:9人/女子競技審判員:8人)。
日本全国から選りすぐられたトップレベルの審判員たちのレフェリングにも注目したい。
[最も多くの大会で担当した審判員]
・男子:[4大会] 田中覚(1級審判員)、中筋源太(1級審判員)、林拓史(1級審判員)
・女子:[4大会] 喜嶋志穂子(1級審判員)、中本真由美(1級審判員)
[最も多くの試合で主審を務めた審判員]
・男子:[3試合] 志水研太郎(1級審判員)
・女子:[4試合] 喜嶋志穂子(1級審判員)
[左:第4回大会・男子決勝戦の審判団/右:第3回大会・女子決勝戦の審判団]
選手・審判員ともに、この舞台に立つためには数多くの壁を乗り越えなければならない中で、選手・審判員の両方で大学選手権の舞台で活躍することのハードルは、なお高い。しかし、その中で、山本洋輝さんは、選手として大学選手権の舞台で点を決め、審判団の一員として試合を担当した経歴も併せ持つ稀有なプレイヤーである。
今大会で活躍した選手の中からも、将来、審判員として活躍する選手が出てくるかもしれない。
[選手・審判員の両方で活躍するプレイヤー]
・山本洋輝さん ※現時点で、大会で得点を決め、審判団に名前を連ねているのは1人のみ。
[第2回大会] 選手として出場(早稲田大・LMF/DF・#25)。決勝戦で1得点をあげる。
[第3回大会] 審判団の一員として担当(準決勝戦・ベンチマネージャー)
[左:決勝戦の舞台に立つ山本選手(左)/右:審判団の一員を務める山本審判員(右端)]
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