審判部 男子世界大会報告会
2014/11/14
2014年9月から10月にかけて、北海道・関東・東海・関西・九州の各会場にて、男子世界大会報告会を開催した。
[左:北海道会場 / 右:今年の世界大会に参加した林拓史審判員]
その1回目は、2014年9月28日(日)に、東京都(中央区)・日本ラクロス協会東京事務所にて行った。当日は関東地区で活動している新規3級審判員か ら1級審判員まで、幅広い層の審判員が一堂に会した。また、東北地区・中四国地区・九州地区で中心となって活動している審判員も集まった会となった。
審判員としてのステップアップを考える時に、地区の決勝戦や大学選手権・クラブ選手権・全日本選手権といった大きな試合で笛を吹くことを目標にしている審判員は数多く存在する。ただ、その先にある舞台を目標にしている審判員はどれだけいるだろうか。
4年に一度、世界各国の代表チームが頂点を目指す。そして、世界各国からトライアウトを勝ち上がって選出された審判員が笛を吹く。審判員も毎試合評価され、その評価によって翌日以降の割り当ての試合が決められる。世界大会の厳しさでもあり、やりがいでもある。
また、今回の世界大会には世界16ヶ国79名の審判員と13名のアセッサー(審判員の査定者)、4名の審判責任者・管理者が「チーム審判」として参加した。様々な国の審判員と2週間にわたり時間を共有し、一緒にジャッジできることが、世界大会の醍醐味である。
[左:志水審判員が主審を務めた開幕戦/右:開幕戦のスコアカード、記念球]
報告会では、上記に挙げたような世界大会の様子をプレゼンテーション形式で伝えた後、今大会で我々審判団に求められたもの ―「ゲームマネージメント」― についての説明を行った。
ラクロスの面白さを最大限発揮するために、安全性を確保すること。試合の流れを作り、保ち、整備すること。流れを悪くする要素を絶つこと。両チームにとってフェアな判断をすること。審判チームとして同じ基準を設定すること。今大会ではこのようなスキルが大きく求められた。
日本の審判員の課題として、上記で述べたゲームマネージメントの他に、コンタクトプレーに対する予測と判断が挙げられる。日本のラクロスは世界と比べ、ボディコンタクトを避けたプレーが中心となっている。そのため、当たり方の影響についての経験値や判断力を高めていく必要がある。それと同時に、ラクロスの競技特性である激しさ・速さを理解して、プレーの予測力を高めていくことも大切である。成長への機会として、コンタクトプレーが激しい海外の試合をジャッジすることも視野に入れてほしい。
[左:今年の世界大会に参加した金子剛之審判員/右:審判員同士でディスカッションを行う]
会の後半にはディスカッション形式にて全員で意見交換を行った。「面白いラクロスとは?ラクロスの魅力とは?」を主題とし、ラクロスの楽しさを引き出すために審判員として何ができるかを話し合った。
普段、審判員はルールの面からラクロスと向き合っているが、選手・コーチ、あるいは観客目線で考えることで、自分たちの判定と選手がやりたいことの差を生まないようにすることが狙いである。このディスカッションを通して、「ラクロスをラクロスらしくプレーさせること」の大切さを、参加審判員と共有できたように感じた。
3時間を超える会になったが、参加審判員の積極性や意欲が大いに感じられる時間であった。審判員の中に「世界大会」という新たな目標が生まれたように思う。
なお、他地区においても、世界大会派遣審判員を講師として同内容の報告会を実施した。(関西地区:9月7日(日)、北海道地区:10月11日(土)、東海地区:10月19日(日)、九州地区:10月26日(日))
2018年、英国・マンチェスターにて開催される次回大会を目標に、全国各地で多くの審判員が切磋琢磨して技術向上に励む姿を期待したい。
■北海道地区開催
報告者:金子剛之(関東地区)
参加者:櫻田克、宮本文哉、森部一斗、豊田真希、中嶋亮太、笠羽隼聡、松川慎、斉藤武宏、寺地渉、畠山雄己、高橋真情、鈴木一生、小林響(以上、北海道地区)
■関東地区開催
報告者:志水研太郎、林拓史、金子剛之、宮地圭(以上、関東地区)
参加者:源学、藤田薫伸、赤沼達彦、外賀雄太、保坂光信、高橋直大、福田美貴、栗林祐里、幸地悠斗、野崎光寿、佐々木奈摘(以上、関東地区)、川原慶彦(九州地区)、塔本浩平(中四国地区)、中野弘己、宮田輝星(以上、東北地区)
[右:今回の世界大会に参加した志水研太郎審判員と宮地圭審判員]
■東海地区開催
報告者:井尻俊介、加藤広貴(以上、東海地区)、志水研太郎(関東地区)
参加者:田中恵太郎、原田哲志、近藤隆之、吉田憲宣、佐野公亮、山口悟史、良知隆文、松井秀彰、伊藤志帆、巴山貴晶、坂本一美、宮崎彩、横井佑美、馬路祥子(以上、東海地区)、大西孝則(関西地区)
■関西地区開催
報告者:坂本猛、中筋源太、池下直哉(以上、関西地区)、林拓史(関東地区)
参加者:豊嶋佑輔、白髪大典、大西孝則、小林祐司(関西地区)
■九州地区開催
報告者:志水研太郎(関東地区)
参加者:大熊貴裕、川原慶彦、折田昴優、内藤達也、宮崎純一、柴田壮一郎、三宅康太、高橋一馬(以上、九州地区)
・Text:日本ラクロス協会審判部(関東地区)・金子剛之、林拓史
・Photo:日本ラクロス協会審判部(北海道地区)・櫻田克、同(九州地区)・川原慶彦、同(関東地区)・保坂光信
[左:北海道会場 / 右:今年の世界大会に参加した林拓史審判員]
その1回目は、2014年9月28日(日)に、東京都(中央区)・日本ラクロス協会東京事務所にて行った。当日は関東地区で活動している新規3級審判員か ら1級審判員まで、幅広い層の審判員が一堂に会した。また、東北地区・中四国地区・九州地区で中心となって活動している審判員も集まった会となった。
審判員としてのステップアップを考える時に、地区の決勝戦や大学選手権・クラブ選手権・全日本選手権といった大きな試合で笛を吹くことを目標にしている審判員は数多く存在する。ただ、その先にある舞台を目標にしている審判員はどれだけいるだろうか。
4年に一度、世界各国の代表チームが頂点を目指す。そして、世界各国からトライアウトを勝ち上がって選出された審判員が笛を吹く。審判員も毎試合評価され、その評価によって翌日以降の割り当ての試合が決められる。世界大会の厳しさでもあり、やりがいでもある。
また、今回の世界大会には世界16ヶ国79名の審判員と13名のアセッサー(審判員の査定者)、4名の審判責任者・管理者が「チーム審判」として参加した。様々な国の審判員と2週間にわたり時間を共有し、一緒にジャッジできることが、世界大会の醍醐味である。
[左:志水審判員が主審を務めた開幕戦/右:開幕戦のスコアカード、記念球]
報告会では、上記に挙げたような世界大会の様子をプレゼンテーション形式で伝えた後、今大会で我々審判団に求められたもの ―「ゲームマネージメント」― についての説明を行った。
ラクロスの面白さを最大限発揮するために、安全性を確保すること。試合の流れを作り、保ち、整備すること。流れを悪くする要素を絶つこと。両チームにとってフェアな判断をすること。審判チームとして同じ基準を設定すること。今大会ではこのようなスキルが大きく求められた。
日本の審判員の課題として、上記で述べたゲームマネージメントの他に、コンタクトプレーに対する予測と判断が挙げられる。日本のラクロスは世界と比べ、ボディコンタクトを避けたプレーが中心となっている。そのため、当たり方の影響についての経験値や判断力を高めていく必要がある。それと同時に、ラクロスの競技特性である激しさ・速さを理解して、プレーの予測力を高めていくことも大切である。成長への機会として、コンタクトプレーが激しい海外の試合をジャッジすることも視野に入れてほしい。
[左:今年の世界大会に参加した金子剛之審判員/右:審判員同士でディスカッションを行う]
会の後半にはディスカッション形式にて全員で意見交換を行った。「面白いラクロスとは?ラクロスの魅力とは?」を主題とし、ラクロスの楽しさを引き出すために審判員として何ができるかを話し合った。
普段、審判員はルールの面からラクロスと向き合っているが、選手・コーチ、あるいは観客目線で考えることで、自分たちの判定と選手がやりたいことの差を生まないようにすることが狙いである。このディスカッションを通して、「ラクロスをラクロスらしくプレーさせること」の大切さを、参加審判員と共有できたように感じた。
3時間を超える会になったが、参加審判員の積極性や意欲が大いに感じられる時間であった。審判員の中に「世界大会」という新たな目標が生まれたように思う。
なお、他地区においても、世界大会派遣審判員を講師として同内容の報告会を実施した。(関西地区:9月7日(日)、北海道地区:10月11日(土)、東海地区:10月19日(日)、九州地区:10月26日(日))
2018年、英国・マンチェスターにて開催される次回大会を目標に、全国各地で多くの審判員が切磋琢磨して技術向上に励む姿を期待したい。
■北海道地区開催
報告者:金子剛之(関東地区)
参加者:櫻田克、宮本文哉、森部一斗、豊田真希、中嶋亮太、笠羽隼聡、松川慎、斉藤武宏、寺地渉、畠山雄己、高橋真情、鈴木一生、小林響(以上、北海道地区)
■関東地区開催
報告者:志水研太郎、林拓史、金子剛之、宮地圭(以上、関東地区)
参加者:源学、藤田薫伸、赤沼達彦、外賀雄太、保坂光信、高橋直大、福田美貴、栗林祐里、幸地悠斗、野崎光寿、佐々木奈摘(以上、関東地区)、川原慶彦(九州地区)、塔本浩平(中四国地区)、中野弘己、宮田輝星(以上、東北地区)
[右:今回の世界大会に参加した志水研太郎審判員と宮地圭審判員]
■東海地区開催
報告者:井尻俊介、加藤広貴(以上、東海地区)、志水研太郎(関東地区)
参加者:田中恵太郎、原田哲志、近藤隆之、吉田憲宣、佐野公亮、山口悟史、良知隆文、松井秀彰、伊藤志帆、巴山貴晶、坂本一美、宮崎彩、横井佑美、馬路祥子(以上、東海地区)、大西孝則(関西地区)
■関西地区開催
報告者:坂本猛、中筋源太、池下直哉(以上、関西地区)、林拓史(関東地区)
参加者:豊嶋佑輔、白髪大典、大西孝則、小林祐司(関西地区)
■九州地区開催
報告者:志水研太郎(関東地区)
参加者:大熊貴裕、川原慶彦、折田昴優、内藤達也、宮崎純一、柴田壮一郎、三宅康太、高橋一馬(以上、九州地区)
・Text:日本ラクロス協会審判部(関東地区)・金子剛之、林拓史
・Photo:日本ラクロス協会審判部(北海道地区)・櫻田克、同(九州地区)・川原慶彦、同(関東地区)・保坂光信
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