【日本ラクロスの四半世紀・第27回】 2008年・全日本選手権決勝、初の関西開催
2012/10/28
2008年(平成20年) |
5月 |
インドに2名の協会スタッフを派遣し、中高生から大学生までのコーチングクリニックを開催 (8~16日、インド・メガラヤ州内) |
7月 |
第6回ILF男子19歳以下世界選手権大会に出場(3~12日、カナダ・コキットラム、参加12ヶ国) 日本は7位であり、上位国との差も大きく、国内環境も含め多くの課題が出た大会となった。 ※当時の大会特設ページはこちらから (アーカイブページが開きます) |
11月 |
関東地区にて、BREAK-LEAGUE(通称:Bリーグ)が開催(決勝戦:8日、駒沢第1球技場) 部員数の多いチームが増えてきたことを踏まえ、従来から練習試合の集合体として実施されていたBリーグ(男子Bチームリーグ)の枠組み・運営を見直し、自主運営大会として実施された。 |
12月 |
第1回全国ユース交流戦を開催(21~22日、関西地区・舞洲運動場他) 大学1年生の更なる育成を目指し、技術強化と他地区の選手との交流による視野の拡大を図る事を目的として実施し、全国から男女計56チーム・約850人の選手が参加した。 |
第19回全日本選手権大会を開催。初めて、決勝戦を関西会場で開催した(23日、長居球技場) ※当時の大会特設ページはこちらから (アーカイブページが開きます) |
全日本選手権・決勝戦を、初めて関西地区で開催 |
この大会で、関西地区のチームは決勝戦に進出することはできなかった。
男子は、1回戦で立命館大学(関西学生2位)、準決勝戦で京都大学(関西学生1位)が、ともにFALCONSに敗れた。
女子は、1回戦で関西学院大学(関西学生2位)、準決勝戦で大阪国際大学(関西学生1位)が、ともにFUSIONに敗れた。
しかし、初開催にも関わらず終始円滑に行われた大会運営の下で、最高峰の試合を目の当たりにしたことは、関西地区の各チームにとって刺激を得ることとなった。
大会は、関西地区のチームを破った男子・FALCONS、女子・FUSIONが制し、ともに全日本選手権初優勝を飾った。
[左:決勝戦会場となった長居球技場 / 右:関西地区全チームの代表者による演舞]
[左:男子決勝戦 / 右:初優勝を飾ったFALCONS]
[左:女子決勝戦 / 右:初優勝を飾ったFUSION]
男子19歳以下世界大会で得た課題 |
しかし、結果は厳しく、全試合で20点前後の点差をつけられての敗戦となった(対イングランド 5-24/対イラコイナショナルズ 9-27/対USA 0-27/対オーストラリア 6-23/対カナダ 3-26)。
上位国との、技術面・体格面・精神面の差が顕著に表れた大会となった。
19歳以下日本代表から、日本代表に入る選手が多くはない事実を踏まえ、この年のラクロスマガジンジャパンに、ヘッドコーチは以下の通り記している。
『(1999年19歳以下日本代表の世代で)2002年日本代表に入った選手たちは、みんな変化することを恐れず挑戦し、小さくまとまらなかった選手だった。今年、多くの選手が上級学年になると思う。守りに入りやすくなる。それでも、できないことにどんどんトライし続けて可能性を広げることを忘れないでほしい。』
『2010年の大会までは1年以上、2014年までは5年以上もあるんだ。過去の栄光を自慢することなく、未来へ踏み出していく勇気を。』
なお、2008年19歳以下日本代表の選手から、2010年日本代表の選手に選出されたのは2名のみだが、2012年日本代表の選手に選出されたのは補欠選手も含み5名である。2014年世界大会に向け、各選手たちの更なる成長が期待される。
大学1年生の育成 |
全日本ユース選手権で見られる地区間の差は毎年広がりつつあり、出来るだけ早いタイミング(1年生時点)での各地区の育成効果測定や指導者間の情報交換の場が必用であると考えられた。そのため、「試合に勝つこと」を最優先させずに、「トライさせること」を重要視し、強化内容に拘らせることを狙って、新たに、『全国ユース交流戦』を創設した。
参加チームは当初の想定より多く、男女計56チーム・約850人の選手が参加した。
また、関東地区では部員数の多いチームが増え、各校の育成チーム(Bチーム)の運営や、それらの選手のための試合の場に関する課題が出てきていた。
関東地区・男子では、1999年前後から一部校等の自主企画によるBチームリーグが実施されていたが、練習試合の集合体としてのリーグであり、実施されない年・試合も多かった。関東地区・女子でも、2004年頃から有志校の自主企画によるVリーグ(VENTURE LEAGUE)が実施されていたが、過去の自主運営大会のように、大会目的が定まるまでには至っていなかった。
そこで、特に喫緊の課題となっていた男子について、大会の形式・枠組みを見直し、自主運営大会「BREAK-LEAGUE」(通称:Bリーグ。「一軍二軍の垣根を突き破ること」を企図)として再スタートを行った。
協会・連盟主催の大会ではないゆえの運営上の課題はあるものの、『各チームがそれぞれ持つ課題を解決するために協議を重ね、お互いに協力し合い、自分たちの手で大会を作る』という日本ラクロスの原点に立ち返るきっかけともなった。
大会結果 |
世界大会 | 優勝 | 日本代表の成績 |
第6回ILF男子19歳以下世界大会 | USA | 総合7位 |
国際試合 | 来日チーム(男子) | 来日チーム(女子) |
第20回ラクロス国際親善試合 | 韓国選抜、USA‐West | 米・U23カリフォルニア選抜 |
全国大会 | 優勝(男子) | 優勝(女子) |
第19回ラクロス全日本選手権大会 | FALCONS | FUSION |
第10回全日本クラブ選手権大会 | FALCONS | FUSION |
第10回全日本ユース選抜選手権 | 関東ユース選抜 | 関東ユース選抜 |
地区大会 | 優勝(男子) | 優勝(女子) |
第14回北海道ラクロスリーグ戦 | Space TravelerS | Sfida |
第15回東北ラクロスリーグ戦 | 仙台ラクロスクラブ | 宮城学院女子大学 |
第21回関東学生ラクロスリーグ戦 | 慶應義塾大学 | 東京女子体育大学 |
第17回東海学生ラクロスリーグ戦 | 日本福祉大学 | 名古屋大学 |
第19回関西学生ラクロスリーグ戦 | 京都大学 | 大阪国際大学 |
第16回中四国ラクロスリーグ戦 | BARBARIAN LIGHTS | 愛媛大学 |
第17回九州ラクロスリーグ戦 | 九州大学 | 福岡大学 |
第18回クラブチーム東日本リーグ戦 | FALCONS | Sibylla |
第15回クラブチーム西日本リーグ戦 | NLC HORNETZ | NLC SCHERZO |
中高生大会 | 優勝(女子) |
第13回Teen'sCup | ブレイブユース(東京成徳大学高等学校) |
Teen'sCup関西 | (*非協会主催行事(関西高等学校女子ラクロス連盟主催)で開催) |
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