2017年度世界大会派遣審判団レポート(3)・5月強化合宿
2017/06/04
【5月ゴールデンウィーク・女子22歳以下日本代表日本代表チャレンジマッチを通じた強化合宿】
5月ゴールデンウィークに京都府(京都市)・宝が池球技場で開催した、22歳以下日本代表チャレンジマッチに帯同し、世界大会派遣審判団の強化合宿を実施しました。今回はその5月強化合宿の模様をご紹介します。
[左:試合に臨む審判団(左から阪本、横井、宮崎、福井)/右:試合中に確認を行う喜嶋・宮崎・福井審判員]
*第10回FIL女子ワールドカップ・派遣審判員
*第10回IWGAワールドゲームズ・派遣審判員
<5月強化合宿のテーマ>
今回の合宿では「世界大会と国内試合の違いに対応すること」、「世界に通じる日本らしさを知る」をメインテーマに活動しました。
[写真:宿舎で朝食を取る審判団]
<世界大会と国内試合の違い>
ワールドカップならびにワールドゲームズでは国際ルールに基づいた試合の連戦になります。国際ルールは1試合30分ハーフですが、得点後からドロー開始まで時間が止められるため、1試合の平均所要時間は2時間を越えます。一方、国内試合はスピーディーな試合展開を重視し、1試合25分ハーフ、得点後も時間を流すランニングタイム形式のため、1試合の平均所要時間は約1時間です。また、国内では夏季の学生リーグ戦の繁忙期以外は土日に試合を行うことがほとんどですが、ワールドカップ・ワールドゲームズでは曜日を問わず連戦になります。
日本の2倍の試合時間、1週間を超える連戦。これらの条件は選手だけでなく、審判員にとっても過酷であり、心技体を整えて世界大会に臨む必要があります。今回の合宿では2日間で5試合を国際ルールで行いました。
また、大会期間中のコミュニケーションは全て英語です。とりわけ試合前の審判団のミーティングや試合中のコミュニケーションは短時間で行う必要があります。日本人は英語が母国語ではないため、世界大会と同様のシチュエーションを作って英語で自らの考えを表現する訓練が必要です。今回の合宿では、試合のコミュニケーションは英語で行いました。
[左:スティックチェックを行う五東審判員(手前)、福井審判員(奥)/中:試合中に確認を行う横井・宮崎・福井審判員/右:英語でキャプテン・コーチミーティングを行う審判団]
<世界に通じる日本らしさを知る>
日本の審判員の評価は国際的に高まっています。現地で物怖じすることなく、自分の力を正しく理解し、ポジティブに活動できるよう世界大会を見つめ直して自分自身の心を整える必要があります。合宿2日目の夜間に、世界大会と派遣審判団を様々な角度から見つめるワークショップを行いました。
[写真:相互技術査定のポイントを確認する審判団]
また、私たち審判員も世界大会では日本代表チームと同様に「日本の顔」となります。大会期間中のコミュニケーションの内容は多岐に渡ります。ラクロスだけでなく日本の歴史や文化についても各国の審判員と話すこともあります。世界大会の派遣に際して日本人として日本をより深く理解する必要があります。合宿の最終日には、改めて日本文化に触れる機会を持ちました。
[左:座禅を行う福井審判員/右:東福寺で枯山水を鑑賞する阪本・喜嶋審判員]
[左右:白峯神宮で大会の成功を祈念して絵馬を奉納する]
次回は6月の国際親善試合で開催予定の国内最終合宿についてお届けします。
<強化合宿スケジュール>
■2017年度世界大会派遣審判団レポート
*第1回・日本からの世界大会派遣審判員 (2017年4月12日掲載)
*第2回・世界大会を想定した日々の活動 (2017年5月14日掲載)
*第3回・5月強化合宿 (2017年6月4日掲載)
*第4回・国内最終合宿 (2017年7月13日掲載)
*番外編・女子ワールドカップに向けて出発 (2017年7月9日掲載)
■関連レポート
*2015年・第6回FIL女子19歳以下世界選手権大会・派遣審判員の活動
*2015年・第7回APLUアジアパシフィック選手権大会・派遣審判員の活動
*2013年・第9回FIL女子ワールドカップ・派遣審判員の活躍
*2013年・第6回APLUアジアパシフィック選手権大会・派遣審判員
*2011年・第5回FIL女子19歳以下世界選手権大会・派遣審判員
*2011年・第5回APLUアジアパシフィック選手権大会・派遣審判員
*2009年・第4回APLUアジアパシフィック選手権大会・審判員レポート(アーカイブページ)
*2005年・第7回IFWLA女子ワールドカップ・派遣審判員(日本ラクロスの四半世紀)
*2003年・第3回IFWLA女子19歳以下世界選手権大会・審判派遣実績(日本ラクロスの四半世紀)
*1999年・第2回IFWLA女子19歳以下世界選手権大会・審判派遣実績(日本ラクロスの四半世紀)
*1997年・第5回IFWLA女子ワールドカップ・審判宣誓(日本ラクロスの四半世紀)
*1995年・第1回IFWLA女子19歳以下世界選手権大会・審判派遣実績(日本ラクロスの四半世紀)
Direction by 2017年度世界大会派遣審判団リーダー・喜嶋志穂子
5月ゴールデンウィークに京都府(京都市)・宝が池球技場で開催した、22歳以下日本代表チャレンジマッチに帯同し、世界大会派遣審判団の強化合宿を実施しました。今回はその5月強化合宿の模様をご紹介します。
[左:試合に臨む審判団(左から阪本、横井、宮崎、福井)/右:試合中に確認を行う喜嶋・宮崎・福井審判員]
*第10回FIL女子ワールドカップ・派遣審判員
*第10回IWGAワールドゲームズ・派遣審判員
<5月強化合宿のテーマ>
今回の合宿では「世界大会と国内試合の違いに対応すること」、「世界に通じる日本らしさを知る」をメインテーマに活動しました。
[写真:宿舎で朝食を取る審判団]
<世界大会と国内試合の違い>
ワールドカップならびにワールドゲームズでは国際ルールに基づいた試合の連戦になります。国際ルールは1試合30分ハーフですが、得点後からドロー開始まで時間が止められるため、1試合の平均所要時間は2時間を越えます。一方、国内試合はスピーディーな試合展開を重視し、1試合25分ハーフ、得点後も時間を流すランニングタイム形式のため、1試合の平均所要時間は約1時間です。また、国内では夏季の学生リーグ戦の繁忙期以外は土日に試合を行うことがほとんどですが、ワールドカップ・ワールドゲームズでは曜日を問わず連戦になります。
日本の2倍の試合時間、1週間を超える連戦。これらの条件は選手だけでなく、審判員にとっても過酷であり、心技体を整えて世界大会に臨む必要があります。今回の合宿では2日間で5試合を国際ルールで行いました。
また、大会期間中のコミュニケーションは全て英語です。とりわけ試合前の審判団のミーティングや試合中のコミュニケーションは短時間で行う必要があります。日本人は英語が母国語ではないため、世界大会と同様のシチュエーションを作って英語で自らの考えを表現する訓練が必要です。今回の合宿では、試合のコミュニケーションは英語で行いました。
[左:スティックチェックを行う五東審判員(手前)、福井審判員(奥)/中:試合中に確認を行う横井・宮崎・福井審判員/右:英語でキャプテン・コーチミーティングを行う審判団]
<世界に通じる日本らしさを知る>
日本の審判員の評価は国際的に高まっています。現地で物怖じすることなく、自分の力を正しく理解し、ポジティブに活動できるよう世界大会を見つめ直して自分自身の心を整える必要があります。合宿2日目の夜間に、世界大会と派遣審判団を様々な角度から見つめるワークショップを行いました。
[写真:相互技術査定のポイントを確認する審判団]
また、私たち審判員も世界大会では日本代表チームと同様に「日本の顔」となります。大会期間中のコミュニケーションの内容は多岐に渡ります。ラクロスだけでなく日本の歴史や文化についても各国の審判員と話すこともあります。世界大会の派遣に際して日本人として日本をより深く理解する必要があります。合宿の最終日には、改めて日本文化に触れる機会を持ちました。
[左:座禅を行う福井審判員/右:東福寺で枯山水を鑑賞する阪本・喜嶋審判員]
[左右:白峯神宮で大会の成功を祈念して絵馬を奉納する]
次回は6月の国際親善試合で開催予定の国内最終合宿についてお届けします。
<強化合宿スケジュール>
日にち | 時間帯 | 活動内容 |
5月3日(水) | 日中 | 【1】22歳以下日本代表チャレンジマッチの審判を英語・国際ルールで実施 ・22歳以下日本代表 vs NLC SCHERZO ・22歳以下日本代表 vs 関西ユース選抜 |
【2】審判員の相互技術査定を実施 (テーマ)ゴール前の役割分担を確認する |
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夜間 | 【1】試合の相互査定のフィードバック | |
【2】五東審判員によるレフェリングワンポイント講座 (テーマ)国際と日本のレフェリングマニュアルの差異解説 |
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5月4日(木) | 日中 | 【1】22歳以下日本代表チャレンジマッチの審判を英語・国際ルールで実施 ・22歳以下日本代表 vs 同志社大学 ・22歳以下日本代表 vs 関西学院大学 ・22歳以下日本代表 vs 関西選抜 |
【2】審判員の相互技術査定を実施 (テーマ)ミッドフィールドの判断速度/精度を高める |
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夜間 | 【1】相互査定のフィードバック | |
【2】喜嶋審判員による世界大会を想定したワークショップ (テーマ) ・「各自がイメージするワールドカップ/ワールドゲームズ」を共有する ・「自分が思う個性/皆から見た自分の個性」を知る ・理想のTop Teamになるために、「皆のために/自分のために」自分ができることを表明する ・「ワールドカップ初日/Poolラウンド/決勝トーナメント/最終日」のイメージを作る ・日本のために何を得て何を持ち帰るかを考える ・日本から世界に伝えたいことを宣言する |
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5月5日(金) | 日中 | 【1】福井審判員による日本文化体験会 ・スポーツの守護神・白峯神宮で世界大会の成功を祈念 ・毘沙門堂勝林寺にて座禅体験 ・東福寺で枯山水の日本庭園を鑑賞 ・京野菜を使った和食体験 |
【2】各自帰路へ |
■2017年度世界大会派遣審判団レポート
*第1回・日本からの世界大会派遣審判員 (2017年4月12日掲載)
*第2回・世界大会を想定した日々の活動 (2017年5月14日掲載)
*第3回・5月強化合宿 (2017年6月4日掲載)
*第4回・国内最終合宿 (2017年7月13日掲載)
*番外編・女子ワールドカップに向けて出発 (2017年7月9日掲載)
■関連レポート
*2015年・第6回FIL女子19歳以下世界選手権大会・派遣審判員の活動
*2015年・第7回APLUアジアパシフィック選手権大会・派遣審判員の活動
*2013年・第9回FIL女子ワールドカップ・派遣審判員の活躍
*2013年・第6回APLUアジアパシフィック選手権大会・派遣審判員
*2011年・第5回FIL女子19歳以下世界選手権大会・派遣審判員
*2011年・第5回APLUアジアパシフィック選手権大会・派遣審判員
*2009年・第4回APLUアジアパシフィック選手権大会・審判員レポート(アーカイブページ)
*2005年・第7回IFWLA女子ワールドカップ・派遣審判員(日本ラクロスの四半世紀)
*2003年・第3回IFWLA女子19歳以下世界選手権大会・審判派遣実績(日本ラクロスの四半世紀)
*1999年・第2回IFWLA女子19歳以下世界選手権大会・審判派遣実績(日本ラクロスの四半世紀)
*1997年・第5回IFWLA女子ワールドカップ・審判宣誓(日本ラクロスの四半世紀)
*1995年・第1回IFWLA女子19歳以下世界選手権大会・審判派遣実績(日本ラクロスの四半世紀)
Direction by 2017年度世界大会派遣審判団リーダー・喜嶋志穂子
記事一覧
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